東海道・山陽新幹線に新型「N700S」、2020年度登場へ JR東海

JR東海が、東海道・山陽新幹線用の次期新型車両「N700S」の概要を発表。2020年度を目途に投入が検討されています。

普通席にもモバイル用コンセント設置

 JR東海は2016年6月24日(金)、東海道・山陽新幹線用の新型車両「N700S」を、2020年度を目途に投入する方向で検討していると発表しました。「S」はN700系シリーズ中、最高の新幹線車両であることを意味する「Supreme(最高の)」を表すといいます。

Large 160624 n700s 01
「N700A」の「エアロダブルウィング形」を進化させた「N700S」の「デュアルスプリームウィング形」のイメージ。標識灯については今後検討される(画像出典:JR東海)。

 新型車両「N700S」は、東芝、日立製作所、富士電機、三菱電機と共同開発した炭化ケイ素(SiC)素子の次世代半導体をモーターを動かす駆動システムに搭載し、大幅な軽量化と小型化を実現。さらなる省エネルギー化を図るといいます。

 また、床下機器の配置を最適化することにより、16両編成の基本設計をそのまま用いて12両、8両などに変更可能な「標準車両」を実現。低コストかつタイムリーに、国内外問わずさまざまな線区にあわせて容易に編成を変えることができます。

 先頭車の形状はN700系を踏襲しつつ、三次元形状を考慮したシミュレーション技術を活用して進化させた「デュアルスプリームウィング形」を採用。トンネル突入時の騒音を低減し、さらに車体の平滑化や形状見直しにより、走行抵抗の低減も図られます。SiC素子駆動システムの採用や軽量化、走行抵抗の低減により、「N700A」と比較して消費電力量が7%削減される見込みです。

 このほか客室内では、グリーン車の全席に設置しているモバイル用コンセントを普通車の全席にも設置。また、車内の異常時には、車内防犯カメラのリアルタイム画像を指令所などで確認できるシステムも導入される計画です。

「N700S」はまず確認試験車(16両)が2018年3月完成に向けて製作され、量産車は2020年度導入の方向で検討が進められます。2007(平成19)年のN700系以来およそ13年ぶりの新型車両導入となります。

Large 160624 n700s 02
2019年度末で引退を迎える予定の700系電車(2010年2月、恵 知仁撮影)。

 なお、現在使用されている700系については、2019年度末までに順次廃車される計画です。その先頭形状から「カモノハシ」とも呼ばれているこの車両は、1999(平成11)年3月に東海道新幹線へ登場。それからおよそ20年で、同新幹線からの引退になります。

【了】

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

8件のコメント

  1. 東海道・山陽新幹線の車輌は進化の袋小路。700系全廃の暁にはまた昔みたいに形が統一されちゃう訳だから何か寂しく思います。JR東海の在来線電車も313系に統一されちゃいそーで、面白味がない。ま、電車と言うものは、地元の人のためにあるのであって、一部のファンのためにある訳ではないのだから。

  2. こんにちは
    日本栗生木伸さんの助けで、私に電子メールで貴情報を接するようになりました。
    感謝をいたします。
    新型『N700S系新幹線』高速列車車輛製作が成功的で構成されて世界だけ
    でなく、高速鐵道を愛する人たちにまで喜びを与えてください。
    第一ことを期待します。
    鐵道に対する情報を共有できるように多くの協助が得られますように願います。
    一人の手間で複数の人たちは多くの助けを受けていることを確信します。
    ありがとうございます
    どうぞよろしくお願いします。

    2016.6.26、朝
    高速鐵道車輛を愛する
    崔京洙拜上

  3. I read your potsing and was jealous

  4. 東海道・山陽新幹線区間内専用と考えれば良いんじゃ無い。
    でも、この車両は海外セールスには不適格ですね。
    秋田新幹線の様に、在来線と同じ車幅にすれば海外でも十分競争力が付きますよね。
    思い切って、車幅を3000ミリにすれば、すれ違い速度に余裕が得られるので、微気圧波騒音も低減できるし、曲線通過速度も余裕が出ますよね。
    リニア開通後は車両規格を抜本的に変更しましょう。

  5. 東海道・山陽新幹線の車輌形式は700番台が天井なのかな。今のところ空いている600番台はJR東日本のE1系の注文流れの印象を否めないし、900番台は試作形式や非営業用車輌の形式に使われる。すると、1000番台に飛ぶか100系に“先祖帰り”するか、はたまたJR東日本のように頭にCまたはWを付けるかだが、いずれもピンと来ない。

  6. 形式消滅してしまえば形式番号は昔のものを使えばいいと思います。キハ25の例もあります。1000系は開業前の試作編成ですが、消滅しているので使えます。N700Sと発表しちゃったので700番台で少し若返らせて735,736,737(グリーン)、741,742,743,744(先頭車)、745,746(中間車)あたりでいかがでしょう。

    • N700Sの普通車の型式、上から2桁目は4です。グリーン車は知りません。

  7. 東海道新幹線の車両、何時迄経っても同じ様なルックス、如何してJR東海はデザインセンスが全くないのだろう。
    カラ~リングも昔の国鉄を引き摺った侭、ブルーとオフホワイトから抜け出せないでいる。
    頭の旧い種族の企業とでも?!?