今後大化け? 「札幌市内にある民間空港」の知られざる特徴とは ポテンシャル最強も「新千歳」に”空の玄関”譲ってきたワケ

北海道の札幌の都市圏に一番近い「丘珠空港」に新ターミナルができると報じられています、どのような特徴があるのでしょうか。実は道内でも、屈指のポテンシャルを持った空港です。

市街地近いけど課題も…

 いくつかの国内メディアは、北海道札幌市が、丘珠空港(札幌飛行場)の空港ターミナルを2030年までに新しくすると報じ、注目を浴びています。しかし、道外からの多くの旅行者にとっては、札幌の空の玄関口は「新千歳空港」です。この丘珠空港はどのような特徴があるのでしょうか。

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丘珠空港のFDA機(乗りものニュース編集部撮影)。

 丘珠空港は陸上自衛隊の丘珠駐屯地との共用空港で、2025年現在、1500mの長さの滑走路1本を持ちます。国内の中でも小規模の空港で、現在JAL(日本航空)グループのHAC(北海道エアシステム)がプロペラ機を運航し、函館や釧路といった道内都市をおもに結ぶ便が多く発着します。東京や大阪といったいわゆる大都市間を結ぶ航空路線はありません。

 同空港は札幌市内にあり、市内中心地から物理的に近いことなどから、高いポテンシャルを持った空港として一部では知られていた空港ではありました。とはいえ住宅街に近すぎて滑走路の延伸が難しかったこと、最寄り駅(市営地下鉄東豊線栄町駅)と距離があるゆえ、距離のわりにアクセスに難があることなどがネックとなり、長年にわたり北海道の空の玄関口の役割を新千歳空港に譲っていたのです。

 その一方で同空港では他ではあまり見られないシーンが日常的に見られることでも知られています。ジェット旅客機による「ロケットスタート」離陸です。

 通常、旅客機が十分な長さをもつ滑走路から離陸する場合は、エンジンパワーを途中まであげた状態から滑走を始め、回転数を安定させたのちに出力を最大にセットします。旅客にとっては、少し走り始めてから、エンジン音が大きくなるとともに大きな加速度を感じます。 一方、「ロケットスタート」は最初にエンジンをフルパワーにセットしてから、ブレーキを解除し、一気に加速する離陸方法です。旅客にとっては、機体が停止した状態でエンジンがフルパワーまで上がるため、そのときに独特の音や振動を感じます。エンジン音と機内の振動がもっとも大きくなった途端、一気に加速。そのスリリングな感覚たるや、「ロケット」と例えられるのも納得です。

 これは2016年より、静岡を拠点とするFDA(フジドリームエアラインズ)が初のジェット旅客機による定期便を就航したためです。1500mしかない短い滑走路で離着陸するべく、長い滑走路ではなかなかとられない発着方法がFDA便では採用されています。

 なお、札幌市では滑走路を300m延長、1800mとする計画を表明しており、これが実現すれば、より大型のジェット機の受け入れも可能となるため、もっと多くの航空路線が就航する可能性もあります。

 今回報じられた新ターミナルは、この滑走路延伸計画に合わせたものとのことで、床面積は現ターミナルの2倍になると報じられています。

【写真】えっ…これが「丘珠空港」のスゴイ全貌です

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