新東名「鬼の最難関区間」に架かる橋、もうすぐ完成? 開通遅れの原因“ぐちゃぐちゃな地質”克服なるか

神奈川・静岡県境付近で新東名高速の未開通区間(新秦野~新御殿場)の建設が進んでいます。そのなかでも「最難関の区間」に、巨大な橋が出来上がりつつあります。

「地質がヤバイ渓谷」をまたぐ橋が完成間近?

 神奈川・静岡県境付近で新東名高速の未開通区間(新秦野~新御殿場)の建設が進んでいます。2027年度の開通が予定されていますが、当初の予定から大幅に遅れた原因とされる区間の進捗がわかりました。

Large 20250618 01

拡大画像

建設中の中津川橋(画像:NEXCO中日本)。

 未開通区間は東名高速より山側を通り、丹沢山系の急峻な地形を31の橋、14のトンネルで貫きます。そのうち、工事関係者が「最難関」と口を揃えるのが、新秦野ICと山北スマートICのあいだに位置する「高松トンネル」(約2850m)とその前後です。

 周辺は伊豆半島と丹沢の地質の境目で、断層破砕帯が広がっており「地質がぐちゃぐちゃ」(松田事業PR館スタッフ)だといいます。昭和の東名高速の建設時には極力避けた地形を“正面突破”せざるを得ず、トンネル内では掘削面の崩落や湧水が相次いで発生。ここが直接的な開通遅れの要因となっています。

 トンネルだけでなく、その東側に取り付く「中津川橋」(仮称、神奈川県松田町)も、断層破砕帯の発覚により大きな構造変更を強いられた構造物ですが、こちらは着実に完成へと近づいているようです。

 2025年6月にNEXCO中日本が公式X(新東名建設)で公開した中津川橋の写真を見ると、中津川の深い谷をまたぐ2本の橋が姿を現しています。うち1本(上り線側)はすでに橋桁がつながり、主塔から斜めにケーブルを張って橋桁を吊る「エクストラドーズド橋」がすでにほぼ完成しているようです。もう1本の橋も、橋桁部分を1ブロックずつ張り出しながら架設しているといいます。

 この橋の大きな特徴の一つが、橋桁の側面部分の「バタフライウェブ」です。横から見ると蝶の形に見えるコンクリートの板を1枚1枚、側面にはめ込んで橋桁を構築しており、板のつなぎ目に大きな穴が連続してできます。この構造は、橋桁の軽量化やコスト削減が図れるうえ、点検・管理が容易になるため、採用が増えている形式です。

 なお、最も建設が難航している高松トンネルについては、2025年5月末時点において「上り線は約1980m、下り線は約1890mの掘削が完了」しているとのこと。2024年10月末時点では、それぞれ1770m、1600mでした。ここは、着実な進捗を図るべく、2024年に反対側からの掘進も開始しています。

【どこまでできた…?】「新東名の未開通区間」の進捗 橋できてる!(地図/写真)

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. 明治薬品のCM何とかなりませんか?

    目がチカチカ

    せっかくの記事が台無しです。

  2. いつも拝読しております。

    日本の土木技術の高さを再認識できた記事でした。

    当初の開通予定から、工期延期わずか5年足らずで開通させる、

    設計施工管理能力の高さに感銘しました。

    新東名は、関西においても技術力が必要な工事ですね。

    建築物における、超高層建築物に匹敵するのでしょうか。

    ちなみに、我が家の近くの今治小松自動車道(ミッシングリンク)の工事状況は、

    もれ聞こえてきません。

    工事状況はどの様になているのでしょうか。

    記事になりませんか?

    配信のご検討をお願い致します。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス