夕張支線の廃止を正式に申し入れ JR北海道、夕張市長の「ピンチをチャンスに」提案受け

「ピンチをチャンス」に 廃止の時期は?

 この夕張支線を始め、道内のさまざまな区間で利用者が減少し、厳しい経営状況が続いているJR北海道に対し、夕張市の鈴木直道市長は8月8日(月)、「線区を今後も将来にわたって維持することが困難である以上、ピンチをチャンスに変えて、この機会に将来を見据えて効率的で持続可能な交通体系を夕張市に構築したい」と提案しました。

 これについてJR北海道は「おのおのの地域にあった交通体系を(各地域と)ご相談したいと考えていた弊社の考えと合致するもの」として、社内で検討。その結果、8月17日(水)に同区間の鉄道事業廃止を夕張市長へ正式に申し入れました。廃止の時期については今後の協議を踏まえ別途、提案するとのこと。

「地域の皆さまには、今後丁寧なご説明を行いながら、本日の提案に基づいた協議を進めていきたいと考えております」(JR北海道)

 廃止対象の新夕張~夕張間には並行して路線バスが運行されており、現在、列車は1日上下10本であるところ、バスは11本から20本の運行。JR北海道によると路線バスが重要な生活の足になっているといいます。

 なおJR北海道の路線では、2016年12月5日(月)に留萌本線の留萌~増毛間16.7kmが廃止される予定です。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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