「宮城のヨコ軸」工事に本格着手へ 三陸道につながる国道を“二つの方法”で大改良

国道108号を改良する「石巻河南道路」の工事が、本格的に始まります。

拡幅と新規バイパスで改良

 国土交通省東北地方整備局仙台河川国道事務所と宮城県、石巻市、東松島市は2025年8月28日、国道108号を改良する「石巻河南道路」の工事に、本格着手すると発表しました。

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現在の国道108号。幅が狭い(画像:国土交通省東北地方整備局仙台河川国道事務所)

 石巻河南道路は、三陸道・石巻河南IC近くの石巻市蛇田から、JR前谷地駅手前の同市北村に至る計画延長7.8kmの主要幹線道路です。

 東側2.1kmは現在の国道108号を4車線に拡幅、西側5.7kmは国道の北側に新しい2車線のバイパスを造ります。設計速度は60km/hです。

 2021年度に事業化。2025年3月末時点で、用地取得率は19%、全体進捗率は6%です。東北地方整備局によると、石巻河南道路の整備により所要時間のばらつきが縮小し、平均で5~10分ほど短縮される見込みです。また、急カーブや幅の狭い区間、直角に曲がる広渕交差点を通らずに済むため、スムーズに走れるようになります。

 これまで調査設計や用地買収などが進められてきましたが、今回、工事に本格着手する段階になったとのこと。9月28日には、石巻市内で起工式が行われます。

 この道路が開通すると、宮城県の大崎と石巻を結ぶ“宮城のヨコ軸”が強化。さらに2022年度には、三陸道や石巻と女川を結ぶ国道398号石巻バイパスの沢田工区5.8kmも事業化しており、これと合わせると女川方面へのアクセス性も向上する見込みです。

【地図】国道108号「石巻河南道路」の計画ルート

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