「笑っちゃうくらい小さい」 山手線に搭載の「新型VVVF」に驚きの声 電車の“床下”に革命が?
JR東日本と三菱電機は2025年9月25日、次世代の「車両駆動用インバータ装置」を、山手線のE235系電車に試験搭載すると発表しました。この新型機器にSNSでは驚きの声が寄せられています。
山手線E235系で試験
JR東日本と三菱電機は2025年9月25日、次世代の「車両駆動用インバータ装置」を、山手線のE235系電車に試験搭載すると発表しました。この新型機器にSNSでは驚きの声が寄せられています。

これは電車のモーターを効率よく動かすための装置で、両社は現在多くの電車で使われている「VVVFインバーター」装置の次世代型を開発。機器の小型軽量化と、駆動エネルギーの削減(省エネ化)を目的としています。
ファンが驚いたのはその“小ささ”で、従来比約60%の体積低減と約50%の質量低減を実現しています。現在のVVVFインバータ装置は大型のため車両の床下中央部に艤装され、大きなスペースを必要としていました。
これが小型化されることで、床下スペースが大幅に削減。SNSでは省スペース化のイメージイラストを挙げ、「笑っちゃうくらい小さい」「機器がコンパクトすぎる!!」といった投稿が見られます。また、走行時にVVVFインバーターの発する“音”は、その車両の特徴ともなっているため、どのような音がするのか気になるといった声もありました。
小型化により、床下への装置の取付方法にはスライドレール方式を採用することができたといいます。JR東日本らは、これにより「車両形式や編成構成に依らず床下艤装の最適化が図られます」としており、作業性などもアップしそうです。
開発の背景には、脱炭素の流れでさらなる省エネ化を目指すなかで、車体の軽量化とともに、搭載機器の軽量化も求められていたといいます。今回のVVVFインバーターの小型化によって空いた床下スペースには「新たなサービス機器」を、他にも空いたスペースを活用して車両のモニタリング機能を拡充する装置を搭載するなどとしています。
さらに、今回の技術は交流車両、ハイブリッド車両、蓄電池駆動車といった様々なタイプの車両にも応用が可能。「特にハイブリッド車両などは客室スペースにも機器が搭載されているため、それらの機器を空いた床下スペースに搭載することで、客室スペースの拡大や座席数増加なども実現できます」ということです。
JR東日本は山手線E235系電車の一部車両に今回の機器を搭載し、2026年2月頃まで制御状態およびメンテナンス性の確認などを行い、その知見を次世代車両の設計・開発に活用していくとしています。
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