JR東日本「3月14日」に運賃値上げ 熱海方面はルール激変 きっぷや定期はいつまでに買うべき?

JR東日本が、2026年3月に実施する運賃改定の詳細を発表しました。東京~熱海間の東海道新幹線と東海道本線(在来線)の「別線化」など、大きな変更が加わります。

東海道新幹線と東海道本線が「別線扱い」に

 JR東日本は2025年10月8日、運賃改定の詳細を発表しました。改定は2026年3月14日に実施。普通運賃や定期運賃などを値上げするほか、JR他社との境界駅をまたぐ「通算加算方式」の導入や、東京~熱海間の東海道新幹線と東海道本線(在来線)の「別線化」など、運賃計算方法や関連制度にも大きな変更が加わります。

Large 20251009 01
JR東日本が2026年3月に運賃を値上げする(画像:写真AC)

 運賃は「購入日」を基準に適用されます。乗車日や有効開始日が3月14日以降であっても、3月13日までにきっぷや定期券を購入すれば、改定前の運賃が適用されます。インターネットの「えきねっと」の場合は、決済日が「購入日」となります。

 今回の運賃改定では、JR東日本から他のJRにまたがって利用する場合の運賃計算方法も変わります。改定後は「通算加算方式」を導入。全区間の営業キロに、JR東日本区間のキロ数に対応する加算額を加えた金額が運賃となります。

 運賃改定で最も大きな変更の一つが、東京~熱海間における東海道新幹線と東海道本線(在来線)の「別線化」です。

 この区間は現在、同一線路として運賃計算しているため、新幹線経由のきっぷで在来線を、在来線経由のきっぷで新幹線を利用できますが(選択乗車制度)、改定後は別線扱いに変わるため、実際の乗車経路どおりにきっぷを購入し、きっぷの経路どおりに乗ることになります。

 例えば、東京から新幹線に乗り、熱海で在来線に乗り換えて湯河原に行く場合の乗車券(運賃)は以下のようになります。

・現行:「東京山手線内→熱海1980円」と「熱海→湯河原190円」の2枚(計2170円)

・改定後:「東京山手線内(新幹線)→熱海→湯河原1990円」の1枚

 東京~熱海間を、行きは新幹線「こだま」、帰りを在来線特急「踊り子」で利用する場合の乗車券(運賃)は以下のようになります。

・現行:「東京山手線内→熱海1980円」と「熱海→東京山手線内1980円」の2枚(計3960円)

・改定後その1:「東京山手線内(新幹線)→熱海(在来線)→小田原2330円」と「小田原(在来線)→東京1600円」の2枚(計3930円)

・改定後その2:「東京山手線内(新幹線)→熱海1980円」と「熱海(在来線)→東京山手線内2090円」の2枚(計4070円)

【図】東京~熱海間の運賃計算の考え方

最新記事

コメント