エアバスの「未来の空中給油機」が“世界初のスゴい技術”を実用化 “次世代の航空戦”のカギとなるその内容とは?
エアバスは空中給油機A330 MRTTが、シンガポール空軍で世界初の自動空中給油の完全承認を受けたと発表しました。これは将来の航空戦における空中給油の概念自体を変える可能性を持った、大きな技術革新といえるでしょう。
世界初の自動空中給油が承認へ
エアバスは2026年2月に開催されたシンガポール・エアショーにて、同社の空中給油機A330 MRTTがシンガポール空軍において世界初の自動空中給油(A3R:Automatic Air-to-Air Refuellingの頭文字)の完全承認を受けたと発表しました。これによりシンガポール空軍のA330 MRTTは世界で初めて自動空中給油が可能な給油機となり、同じ空軍が運用するF-16とF-15SGに対して昼夜を問わず実施することが可能になります。
A330 MRTTは「ブーム」と呼ばれる機体下部後方に突き出た機器を使って空中給油を行いますが、従来であればその操作はブーム・オペレーター(通称ブーマー)が行なっていました。A3Rでは機体のカメラが捉えた映像から、AI(人工知能)が機体形状と給油口を特定し、ブームを自動制御して接続・追従・分離のすべてを自動で実施。ブーム・オペレーターは操作を行なわず作業全般の監視を行うだけとなります。これにより、任務における乗員の負担軽減と、より効率的で安全な空中給油が行えるようになります。
エアバスの自動空中給油の研究は2010年代には始まっており、2018年にはF-16とのブームの全自動空中接続に、世界で初めて成功しています。2020年にはSMART MRTTプログラムとしてシンガポール空軍とシンガポール防衛科学技術庁(DSTA)が参加して共同研究と実機による試験を重ね、今回の完全運用承認の取得は計画の大きな節目だといえるでしょう。





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