「トミカ」半世紀、不動の売れ筋とは? 「変わり種」「進化系」も
およそ半世紀の歴史をもつ「トミカ」には、昔から変わらない売れ筋が存在します。一方で、変わり種も続々登場しており、「ミニカー」の域にとどまらない「進化系」ともいえるシリーズも。開発の裏側を探りました。
「恐竜搬送車」とは? 変形・合体する「進化系」も
――「恐竜搬送車」はあり得ないですね! どういうものでしょうか?
実は、恐竜やハンバーガーの大きな模型を運んでいるトラックという設定なのです(笑)。モノを運んでいるクルマはけっこう人気で、恐竜やハンバーガーなども子どもが好きなものですから、こうした商品には根強い支持があります。
――最近の変わり種はありますか? またそうした意外なクルマは、タカラトミーが探してくるのでしょうか?
前田製作所の「かにクレーン」も珍しいかもしれません。クローラクレーンに、4本の可動する脚(アウトリガ)を備えたものです。これは我々で見つけて、メーカーにアプローチし商品化ました。一方で、災害現場を照らす強力なライトを備えた国土交通省「照明車」は、“防災の啓蒙”という目的で同省から依頼を受けて作ったものです。同省とのコラボは、これが初めてです。
――半世紀のあいだに変わったこと、進化したことはなんでしょうか。
一般的な「トミカ」に関しては、大きく変わった点はないと思います。箱のサイズはほとんど変わっておらず、手のひらで遊べるというコンセプトを踏襲しています。通常の「トミカ」は対象年齢3歳以上としているのですが、実際にはもう少し小さいうちから遊び出して、4歳になるころには卒業してしまうという場合が多いです。
これに対し現在、より幅広い年代に楽しんでもらいたいという思いで、4歳から5歳くらいを対象に据え、変形や合体、音、光といったギミックを盛り込んだ「トミカ ハイパーシリーズ」を展開しています。またこの派生企画として、2017年4月15日(土)朝7時より「トミカ」史上初のテレビアニメ『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド 機動救急警察』(TBS系列)がスタートします。救急や災害の現場で人を救うという「ハイパーシリーズ」のコンセプトをもとに、パトカー、消防車、救急車からロボットに変化する「ドライブヘッド」を小学生が操縦し、街の平和を守るというストーリーです。
●テレビアニメ『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド 機動救急警察』
・番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/anime/drivehead/
・番組公式Twitter
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タカラトミーの岸田さんによると、このほかにも企業とのコラボレーション商品や、非売品として作られたものにも珍しいものが多いそうです。「王道」はもちろん、予想もしない商品が次々と生まれるのも、「トミカ」の魅力かもしれません。
【了】
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