泳げる場所がない阪神「尼崎センタープール前駅」の謎 そもそも何が「センター」?
そもそも、なぜ競艇場を「センタープール」と呼ぶ? 背景にある構想
「センタープール」の由来について、尼崎競艇場に聞きました。
――まず、「センタープール」とはボート池を指すのでしょうか、それとも尼崎競艇場の愛称なのでしょうか?
どちらの意味合いもあります。
――では「センタープール」という呼称は、何に由来するのでしょうか?
「尼崎の真ん中だから」「プールのセンターに位置する艇が強いから」「ここを尼崎の『センター』にしたいという開業当時の市長の意向による呼称」など、諸説あります。
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さらに、尼崎市の地域研究資料館にも話を聞きました。
――「センタープール」という呼称は、何に由来するのでしょうか?
『尼崎競走場40周年誌』という本に、元・尼崎市長である野草平十郎さんの談話として、次のような由来が記されています。それによると、尼崎競艇場のある場所はもともと湿地帯で、蚊の温床にもなっていました。この一部をさらに掘って大きな池をつくりボートレース場を誘致し、街づくりの財源を確保するとともに、堀った土で周辺を埋め立てて開発するという構想のもとにつくられたのが、尼崎競艇場です。「センタープール」という呼称は、尼崎競艇場を核として快適な街をつくっていくという意気込みが示されたもので、当時の阪本 勝市長による命名とされています。
――呼称はいつごろから使われていたのでしょうか?
建設当時の市報を見ると、この競艇場を「レースのないときは少年少女の楽しいリクリエーションセンターとして活用する」という計画が書かれています。これが1952(昭和27)年3月のもので、5月の市報になると、「センタープール」の呼称が普通に使われていますので、このあいだに決まったのでしょう。
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尼崎市地域研究資料館および『尼崎競走場40周年誌』によれば、「尼崎競艇場を中心とした街づくり構想から生まれた名前」ということで、「ここ(競艇場)を尼崎の『センター』に」説が真相のようです。
【了】
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