なぜいま紙のきっぷ? 懐かしの硬券つくる21世紀生まれの印刷会社、成長のワケ

「当社が辞めたら日本の硬券がなくなる」!

――業績が伸びているといいますが、どのような部分に支えられているのでしょうか?

 従来はデザイン、ライセンスの管理、仕分け、配送などを別々の事業者で行う場合が多かったのですが、当社ではこれらを一貫して手掛けられることでしょう。クライアント様にとっても時間や費用の負担が軽くなり、新規のご用命も多くなりました。

――技術的な側面での強味といったことはありますでしょうか?

 古い技術をいまでも継承していることです。昔は、SLが造れても現在のような新幹線車両は造れませんが、現在は新幹線車両は造れても、SLは造れないでしょう。SLにたとえられるような古い技術を当社は保持しています。レトロな硬券から豪華な印刷物まで製作が可能で、クライアント様にもエンドユーザー様にも、納得いただける商品を提供しています。

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明治時代から硬券印刷に用いられた活版、凸版印刷機を有する関東交通印刷(画像:関東交通印刷)。

※ ※ ※

 関東交通印刷によると、従来、硬券などの印刷は年配の職人が手掛けており、その人が引退すると製作できなくなるといったケースが多く、技術が継承されてこなかったそうです。「当社は若い職人の育成にも積極的です。『当社が辞めたら日本の硬券がなくなってしまう』という意気込みで取り組んでいます」と話します。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. オートバイの話をします!わたしは、カワサキの、Z400GPにも凄い憧れをもっています!!色は赤のが好きですね❗カワサキだったら他に、忍者250Rの青色のがいいですね☀

  2. そこしか作らないから頼まざるを得ない、か。サッパボイラ(SLのボイラーの点検、整備、復旧を手掛けている会社)みたいなものかな?