【ちょっと昔の欧州鉄道旅行】国際夜行列車「CNL」ユニークな座席車と荷物車

欧州の国際夜行列車「CNL」の車両は2階建て寝台車だけではありません。プライバシーの確保に重点を置いた座席車や、昔の日本でも運転されていた3段式の寝台車、そして自転車を積み込むための荷物車も連結されていました。

座席車は荷物置き場と大きな背もたれでプライバシー確保

 欧州の国際夜行列車「シティ・ナイト・ライン(CNL)」には、寝台車のほかにもユニークな車両が連結されていました。そのうちのひとつが、「スリーパレット」という座席車です。全部で29両が導入され、1列車に1~3両程度組み込まれていました。

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CNLにはさまざまな種類の車両が連結されていた。写真は荷物室を設けた簡易寝台車(2007年9月、前里 孝撮影)。

 リクライニング角度を大きくした座席を並べた車両で、定員は62人です。客室の途中2か所に大型の荷物置き場を備えることで、プライバシーを確保しています。座席の背もたれは頭が隠れるほどに大きく、これもプライバシー確保の一助になっています。

 座席の向きは変えることができません。2か所の荷物置き場に向かうよう固定されています。シートピッチは1030mmと広いので、背もたれを最大限に倒しても、足元はゆったりしています。背もたれの最上部には読書灯としてのスポットライトが取り付けられています。

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CNL座席車の「スリーパレット」。リクライニング角度を大きくとるなどして寝心地の向上を図っている(2007年9月、前里 孝撮影)。

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Writer: 前里 孝(鉄道誌編集者)

1953年、大阪生まれ。幼いころに三線式Oゲージを買い与えられたことが鉄道の趣味にのめり込む直接のきっかけとなった。以来、鉄道のみならず地理歴史建築土木……関連の分野にも広く関心を持ち続けている。長年にわたりエリエイで出版編集販売業務に携わってきた。現在は同社顧問。シリーズ書籍「レイル」編集主幹。

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