【ちょっと昔の欧州鉄道旅行】「北斗星」のような“デコボコ編成”を形作ったCNL食堂車

欧州の国際夜行列車だった「CNL」には、食堂車が必ず組み込まれていました。どんな料理が提供されていたのでしょうか。

車体断面が異なる試作車改造の食堂車

 欧州の国際夜行列車「シティ・ナイト・ライン(CNL)」には、必ず食堂車が組み込まれていました。

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CNLの食堂車に設けられていたバーカウンター(2007年9月、前里 孝撮影)。

 始発駅を出る時刻は、できるだけ21時過ぎとなるように設定されていました。夕食の需要はそれほど多くないはずですが、“一杯飲むことができる場所”の提供も念頭に置いて、食堂車を組み込んでいたのです。

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この日の食事はポタージュスープから(2007年9月、前里 孝撮影)。
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続いてキノコのクリームソース和えパスタ(2007年9月、前里 孝撮影)。
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飲み物はリースリング種のゼクト(スパークリングワイン)など(2007年9月、前里 孝撮影)。

 車両は新造ではなく、東ドイツ国鉄が1977(昭和52)年に欧州鉄道連合(UIC)-Z規格に準拠して試作した26.4m級の開放室座席車10両を種車としています。ですから、2階建て寝台車はもちろんのこと、座席車のスリーパレットや簡易寝台車とも車体の断面が異なっています。

 ただ、濃紺のボディーカラーと三日月のロゴで統一感を演出しようと試みています。かつての日本の寝台特急「北斗星」にも、食堂車だけが他の寝台車とは異なった、特急電車の断面だったのと似ているといえるかもしれません。

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Writer: 前里 孝(鉄道誌編集者)

1953年、大阪生まれ。幼いころに三線式Oゲージを買い与えられたことが鉄道の趣味にのめり込む直接のきっかけとなった。以来、鉄道のみならず地理歴史建築土木……関連の分野にも広く関心を持ち続けている。長年にわたりエリエイで出版編集販売業務に携わってきた。現在は同社顧問。シリーズ書籍「レイル」編集主幹。

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