【空から撮った鉄道】屋根上が鮮やかなE5系・E6系・E7系 そのデビュー時を撮る
いまやJR東日本の新幹線代名詞であるE5系、E6系、E7系電車は、どの車両も鮮やかな色の車体が特徴です。それぞれのデビュー時に空撮しました。屋根も美しく輝いています。
屋根がキレイな車両を効率よく撮影するならデビュー時に
新幹線を空撮するとき、いつも悩ましいのが屋根の汚れです。超高速で走行し長距離を移動するのですから、すぐ汚れがついてしまうのも致し方ありません。とはいえせっかく屋根もしっかり写る空撮なので、なるべく美しい姿で撮りたいものです。とくにJR東日本のE5系、E6系、E7系電車は屋根も鮮やかな色なのでなおさらです。
空撮時は、屋根がキレイな車両だと遠くからでも一目瞭然です。それを見つけて撮ることもありますが、一番効率よく撮るのは、デビュー時を狙うことです。そこでE5系、E6系、E7系のそれぞれのデビュー時を狙いました。
【E5系】2011(平成23)年3月5日
E5系は運行開始前の2月、田端を飛行しているとき東京新幹線総合車両センターで休んでいる姿を確認しました。そのときの印象は、思っていたよりも屋根色は鮮やかでした。3月5日、E5系「はやぶさ」デビューの日です。さすがに「はやぶさ1号」は早朝過ぎて撮れませんが、「はやぶさ3号」は9時30分すぎに東京駅を発車します。たしか1、2分遅れたような気もしますが、出発はまだかまだかと、東京駅上空で旋回待機しながらヤキモキしていました。
天候は晴れ。屋根のグリーン色も鮮やかに輝いています。ビル影がひどいので編成全体を入れるのは後回しにして、上野東京ラインの高架橋を建設中の神田界隈と組み合わせて撮りました。E5系は上野前後で地下に潜るため、いったん他の撮影をして、上野発の時刻と照らし合わせ、田端駅あたりで再びE5系をキャッチ。この辺りに来ると高い構造物は少なくなるから、比較的自由なアングルで狙えました。この時点でだいたいイメージしていたものは撮れ、またこの日は他の撮影も絡んでいたため、E5系の空撮は尾久界隈までにして終了しました。
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Writer: 吉永陽一(写真作家)
1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。