【懐かしの私鉄写真】都内に存在した京王と東急の併用軌道

併用軌道というと路面電車を連想される方が多いと思います。しかし、都内の大手私鉄でもかつては併用軌道区間が存在しました。今回は1960年代に撮影した京王と東急、ふたつの併用軌道をご覧いただきます。

この記事の目次

・京浜急行電鉄にも併用軌道があったが…
・京王は甲州街道上に
・東急は二子橋の上

【画像枚数】全21枚

京浜急行電鉄にも併用軌道があったが…

 路面電車(軌道)が道路の上を走るのは当たり前ですが、本来は専用の軌道敷を走る高速電車(普通鉄道)もいろいろな事情で道路上を走ることがあります。一般的に併用軌道と呼ばれ、割と最近まで残っていた例としては名古屋鉄道の犬山橋が有名でした。都内でもかつては京浜急行電鉄の品川~北品川間、京王帝都電鉄の新宿~初台間、東京急行電鉄の二子玉川園~二子新地間に併用軌道がありました。

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新宿駅を出発して甲州街道の併用軌道に入る下り電車。後方のビルはこの年の11月に開店となる小田急百貨店(現在の小田急ハルク)。西口広場はまだ開発途上で、現在のような賑わいは見られない(1962年7月、楠居利彦撮影)。

 京浜急行は1956(昭和31)年6月に専用軌道化されていて、私はまだ小学生だったから写真を撮るどころではなく、道路上を走っていたという記憶もありません。

京王は甲州街道上に

 京王は新宿駅を出てから500mほど、甲州街道上を走っていました。大部分は自動車が走る部分とは区切られたセンターリザベーションで、何箇所かは人や自動車が横断できるようになっていました。この併用軌道は新宿駅の地下移設に合わせて1963(昭和38)年4月1日から地下化されています。

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甲州街道上の直線区間に入っても、スピードは路面電車と変わらない。左奥に見えているガスタンクは西参道に位置していて、その跡地にはつい最近まで東京ガスのサービスステーションがあった(1962年7月、楠居利彦撮影)。
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甲州街道を横切る部分は踏切扱いで、道路脇には警報器もあるが遮断器はない(1962年11月、楠居利彦撮影)。

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Writer: 楠居利彦(鉄道ライター)

1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。

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