「まもなく新快速が通過します。ぜひご覧ください」と車内放送される列車に乗った
ある列車に乗っていたら、車内放送で「新快速」をぜひご覧くださいと案内されました。JR西日本の「WEST EXPRESS 銀河」です。この列車、そのほかにも様々な車内放送が行われるのが特徴でもあります。
関西を代表する列車「新快速」
鉄道の旅を楽しめるよう、簡易寝台や個室といった設備を備えて、2020年9月に運行を開始したJR西日本の特急「WEST EXPRESS 銀河(ウエストエクスプレスぎんが)」。
12月12日(土)から運転が始まるその「山陽コース」の試乗列車を取材したところ、山陽本線(JR神戸線)の土山駅(兵庫県播磨町)へ停車中、次のような車内放送がありました。
「あと2分ほどで、左を「新快速」が通過します。新快速は最高速度130km/hで……2020年で運行半世紀を迎え……ぜひご覧ください」
「新快速」は関西の日常風景ですが、関西を代表する列車のひとつでもあります。そこへ改めてスポットをあてることは鉄道の旅を楽しむ列車らしいですし、日常風景に対する再発見にもなりそうです。ちなみに「ウエストエクスプレス銀河」の117系電車自体も、かつては「新快速」として走っていました。
今回試乗した「ウエストエクスプレス銀河」は、車内放送が印象に残ったもののひとつです。沿線をむすび、その魅力を発信するといく使命も持ったこの列車。「御着は大河ドラマにもなった黒田官兵衛ゆかりの地で……」「列車は岡山県に入りました。岡山県は『晴れの国』と呼ばれ……」といった案内が各所で行われました。
また福山駅(広島県福山市)到着前には、ラジオDJ小林克也さんによる歓迎車内アナウンスも入ります。小林さんが福山市出身という縁からです。
あともうひとつ、車内放送のチャイムが往年のブルートレインなどと同じ「ハイケンスのセレナーデ」であることもポイント。ちょっとマニアックですが。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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