香港のホームドアでシェアナンバーワンになったナブテスコ だが中国企業の台頭も
香港鉄路のホームドアは、日本のナブテスコがナンバーワンのシェアを築いています。買収など、厳しい世界のビジネスで勝ち抜いた結果ですが、中国企業の台頭も目立つようになってきました。
この記事の主な内容
・縁の下の力持ち的企業
・ホームドアが早期に普及した香港ならではの理由
・スイスの会社のホームドアを採用
・ナブテスコが風穴を開ける
・中国系企業も台頭
・まだ拡張が続いている香港の地下鉄
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縁の下の力持ち的企業
ナブテスコは、あまり世間には知られていないかもしれませんが、東証一部に上場する世界屈指の機械メーカーです。地下鉄を含め、香港の鉄道をとりしきる香港鉄路(MTR)のホームドアは、ナブテスコが買収など厳しいビジネスの世界で勝ちぬいた結果、シェアナンバーワンの地位を築いています。
ナブテスコの2019年12月期の決算を見ると、売上は前年比1.6%減の2898億800万円、営業利益は同15.7%増の253億2000万円の減収増益でした。要因は減損処理の反動としています。
ナブテスコは8つの主要製品がありますが具体的に見ると、中大型産業用ロボット関節用途精密減速機は世界シェア60%、油圧ショベル用走行ユニットは世界シェア25%、鉄道車両用ドア開閉装置の国内シェア70%、鉄道車両用ブレーキシステムは国内シェア50%、舶用エンジン遠隔制御システムは世界シェア40%、商用車用ウェッジブレーキ用チャンバー国内シェア80%、建物用自動ドアは世界シェア20%、国内50%、レトルト食品用充填包装機が国内シェア85%などとなっています。
これらを見ると、どれもニッチな分野ですが、それがなければ機械自体が動かないわけですから、縁の下の力持ちぶりが発揮されていると思います。
ホームドアが早期に普及した香港ならではの理由
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Writer: 武田信晃
新聞記者、編集者として勤務した後、フリーランスのジャーナリストとして独立。香港と日本の政治・経済、社会などを中心取材するほか、国内外で行われているスポーツについても取材・執筆をしている。
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