冬の首都高 ノーマルタイヤじゃ危険? 関係者語る「絶対ヤバいライン」&要注意路線

東京都心部の冬は最低気温もさほど下がらず、雪は稀にしか降らないため、クルマの冬装備も手薄です。一方で首都高では、冬タイヤの装着やチェーン携行が呼び掛けられます。ノーマルタイヤで危険はないのでしょうか。

首都高の主軸は「凍らせない対策」

 東京都内を走るクルマのドライバーは、概して雪や氷には不慣れなものです。冬の最低気温も、都心部では冷え込んだとしてもマイナス2度前後といったところでしょう。

 だからこそ、都心部で降雪の予報があれば「関係者」は警戒を強めます。実際、降雪が予想されていた2021年1月12日の前日には、首都高で冬タイヤの装着やチェーンの携行が道路情報板を通じて呼び掛けられたり、都内のカー用品店が「降雪予報のため休業日だけど開店する」としていたりするケースもありました。

 首都高では冬もノーマルタイヤというクルマが多いと考えられます。実際、大丈夫なのでしょうか。

 冬期は首都高でも雪氷対策の体制を敷きますが、その主軸は路面への凍結防止剤(塩水)散布による、「凍結させない」対策が中心です。道路を塩水でビチャビチャにして、凝固点を下げることで凍結を防ぎ、スリップを防止しています。乾いたら路面が白っぽくなるのは、その塩の影響です。

 この対策は主に、朝の放射冷却が起こる前の夜間に行われ、やはり「路面凍結の恐れあり」といった注意喚起が情報板に表示されるケースもあります。というのも、高架線が主体の首都高は、冷たい風が吹き抜けたり、ビルや遮音壁に囲まれ日が当たりにくかったりする区間があるからです。

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雪の首都高を走る塩水散布車(画像:首都高速道路)。

 塩水を撒くなどの対策は、多少の雪でもシャーベット状に溶かすなどして有効です。しかし、この状態の路面なら安全かといえば、決してそうではありません。国土交通省 長岡国道事務所は、ウェブサイトで次のように注意喚起を行っています。

「雪が溶けかかり、シャーベット状になった路面は実はアイスバーン並みに危険なのです。雪道では、タイヤの摩擦熱で溶けた雪が水となり、路面と接地面との間に入り込み、滑る原因となっています。水を多く含んだ雪質は雪のせん断力が期待できないので、見た目以上に滑りやすいのです」

 加えて、「特にノーマルタイヤはタイヤの接地面に多量の水が入り込み、グリップが得られないので注意が必要です」といいます。

【一目瞭然】首都高で「雪が積もったらどうするか」画像でチェック

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コメント

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3件のコメント

  1. 「スタッドレスタイヤは乾燥路や雨天時は滑るから駄目」とギリギリまで履き替えないって人が一定数居る。
    そういう人が雪の予報が出てから慌てて取り替えようとして時間が無くて諦めてたりする。

     10月になったら履き替えて6月まで履いてれば良いと思う。日通のトラックなんて東京よりも積もらない数年に一回レベルの所でも通年でスタッドレス履いてるし、
     関東でも水上では11月から4月までは国道の一部区間が冬期通行止め、5月の箱根で積雪があった時もあるから、

  2. 長岡河川国道事務所は、長岡国道事務所の間違いでは?

    • ご指摘ありがとうございます。修正しました。