実はあった成田空港の「4本目の管制塔」 知られざるその役割とは? 「元祖」解体後も現役

成田空港の供用が始まって以来、運用を続けてきた「元祖管制塔」が取り壊され、同空港の管制塔は2本に――と思いきや、そうではありません。同空港は運用が特殊ゆえに、もうひとつあります。知られざる“管制塔”を調べてみました。

4本目の管制塔はどこに&なぜあるの?

 成田空港の“4本目の管制塔”ともいえる「ナリタ・ランプ・イースト」は、第2ターミナルにあります。

 この第2ターミナルは、出発ロビーや到着ロビーなどがある本館と、実際に飛行機に乗る人しか入れない、駐機場が並ぶビル「サテライト」のふたつから構成され、そのあいだは2021年現在、橋のような通路でつながっています。

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成田空港第2ターミナル(乗りものニュース編集部撮影)。

「ランプ・イースト」は、本館部分の中央、サテライト側へ少し出っ張っている部分に設置された小さめの管制塔のようなものです。

 旧管制塔からランプ管制をしようとすると、第2ターミナル本館東側に駐機するシップ(航空機)が見えないそうで、その“死角”をカバーするために、これが設置されているとのことです。ちなみに、2020年に新たな「ランプ・セントラル・タワー」が供用開始されたのちも、「ランプ・イースト」は稼働を続けているようです。つまり、旧管制塔が取り壊されたのちも、厳密には、成田空港の管制塔は「3本体制」といえるでしょう。

 ちなみに、2013(平成25)年までは、重い荷物をもってこの通路を歩くには距離があったことから、本館とサテライト間は、水平型エレベーター「シャトル・システム」がつないでいました。これはこれで、ユニークな乗りものではあったのですが、利用客の増加に対応できなくなり撤去されています。なお、「シャトル・システム」は、空港近くの芝山空の駅の駐車場に安置されています。黄色いバスのような乗りもので、室内を見ることもできます。

※一部修正しました(3月26日17時30分)。

【了】

【写真レポ】4本目の管制塔を激写&元祖ランプからの懐かし成田空港

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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