「赤い鉄橋」で電車止め上田電鉄全復旧 地方鉄道の存続へ 問われる地方自治体の覚悟

流された鉄橋が復旧し、上田電鉄が全線で再開しましたが、経営環境が厳しい地方鉄道で、災害は路線存続に関わる事態。今回できた復旧の背景には、上田市の覚悟がありました。今後の地方鉄道を考えるにあたり、モデルケースになりそうです。

簡単ではない復旧 国の補助には「条件」が

 少子高齢化やモータリゼーションで地方鉄道の経営環境が厳しいなか、その災害復旧費用は大きな課題のひとつです。今回の上田電鉄別所線の復旧事業費は約9億円。被災をきっかけに廃線に繋がる例も、高千穂鉄道やJR北海道の日高本線(鵡川~様似)など、珍しくはありません。

 そうしたなか別所線の復旧は、国の「特定大規模災害等鉄道施設復旧事業費補助」を活用し、上田市が鉄道施設を公有化したうえで、事業主体として上田電鉄と連携するスキームで行われました。

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列車を止め、復旧した千曲川橋梁の上で行われた運行再開記念式典(2021年3月28日、恵 知仁撮影)。

 実質的に事業費の97.5%を国が負担する仕組みですが、その補助要件には地方公共団体等(この場合は上田市)が鉄道施設を公有化すること、長期的な運行の確保に関する計画を策定すること、があります。

 式典に出席した赤羽一嘉国土交通大臣は、「地方鉄道が厳しいなか、上田市がいち早く上下分離を決定し、このスキームで復旧したことは、被災鉄道復旧のモデルになる」と、その決定を評価しました。

 ただこれは、上田市が復旧によりひとつの責任を負うことにもなります。

【見比べビフォーアフター】うわぁ……という状況だったのです

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