駅周辺区間の「バス100円」相次ぎ廃止 見直される割引サービス 新型コロナ影響

大都市や大きな駅に接続する路線バスは、そこから一定の範囲内のバス運賃がワンコイン100円に設定されていることがありますが、このような割引運賃が次々と見直されています。新型コロナの影響により、割引が困難になりつつあります。

多摩と福岡で「バス100円」廃止

 京王電鉄バスや西東京バスなど、京王グループのバス各社が2021年5月31日(月)をもって、八王子駅周辺と豊田駅周辺エリアで実施していた「100円割引運賃」を終了します。

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八王子駅バスターミナル(乗りものニュース編集部撮影)。

 6月1日(火)からは、現金で180円、ICカードで178円になるといいます。このように大都市や大きな駅に接続する路線バスは、そこから一定の範囲内のバス運賃がワンコイン100円に設定されていることがありますが、こうした割引運賃の見直しが進んでいるのです。

 京王電鉄バスらの発表と同日には、ジェイアールバス九州が福岡地区の100円割引運賃(博多バスターミナル~祇園町~呉服町)を廃止し、7月1日(木)から150円に改めると発表しました。すでに福岡地区最大のバス事業者である西日本鉄道も、福岡都心エリアなどでの100円運賃を同日から150円にし、さらに定期券や乗車券の各種割引サービスなどを大幅に見直すことを発表しています。

 ジェイアール九州バスは、新型コロナウイルスの影響による利用減などにより、「これ以上割引運賃を提供し続けるのは困難と判断致しました」としています。西鉄もまた、新型コロナの影響で事業収益が大きく落ち込んだことを受け、「聖域なき構造改革とニューノーマル下での成長戦略を着実に推し進めてまいります」としています。

 たとえば関東地区のバスでは、交通系ICカード(PASMOなど)の割引サービス「バス特」の廃止も相次いでいます。今後、このような割引運賃の見直しがいっそう進むことも考えられます。

【了】

【「100円バス」が終了する路線を見る】

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コメント

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3件のコメント

  1. バス特のようなものを鉄道でやれば定期券を発行する手間が省けた可能性があった(12歳以上の学生に対しては初回のみマイナンバーカードを券売機に読み取らせ中人用ICカードを発行する)。券売機にはICの利用履歴のハードコピーを月(半年)単位で出力できる機能を設ける。

  2. コロナだから低額運賃での路線維持不可能とは、少し短絡的な感じがする。
    タクシーなんかが始めようとしている、運賃を柔軟にする(平日の利用者が少ない時は低額、雨の日の週末夜間など利用者が多い時は増額)ような施策が必要なのでは?

  3. (コロナとは関係ないところもあるけど)回数券廃止もそうですよね。

    コロナ禍でやりにくいとしても、需要喚起策もなくただなくすだけでは、破滅に繋がるだけかも…。