JR北海道 クマ・シカ衝突「JR発足後最多」近年急増、秘密兵器も続々
「秘密兵器」を続々導入 ほかにも意外な動物が事故に?
クマの処理には時間を要するため、列車の運行に支障をきたさないよう、保線用のモーターカーなどに搭載された「クマキャッチャー」を使用することも。宗谷本線の美深駅、幌延駅、天塩中川駅と石勝線の新夕張駅に配備されているこの「クマキャッチャー」、クレーンゲームのアームのような形状の器具でクマの死骸などを吊り上げる装置で、1tもの巨大ヒグマにも対処可能とのことです。
衝突対策としてJR北海道では、千歳線など輸送影響の大きい区間を中心に「鹿止柵」の設置を進めています。また過去には、ライオンの糞を散布したり、シカの嫌がる音を発する装置を車両に組み込むなどの取り組みも行われました。
シカとの遭遇による急ブレーキが多い道東では、線路との摩擦による車輪の傷みへ対応するため、2017年に「在姿車輪旋盤」と呼ばれる機器を導入。車輪を車両から外すことなく削正することができるようになり、作業が大幅に効率化したそうです。
ちなみに、シカやクマ以外でも衝突事故は発生しており、2020年度はキツネやタヌキなどの小動物が18件、トンビなど鳥類は29件発生したとのこと。俊敏な動きでエサを捕らえるトンビでも、線路に佇んでいて逃げ遅れたりすることがあるようです。
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