夜行列車は「激変」するほど良い―京都発新宮行き夜行特急「WE銀河」はどうか?
「皆様、おはようございます」
雑踏の京都駅から始まった、夜行特急「WEST EXPRESS 銀河」の旅。一夜明けて目を覚ますと、特に進行方向右側の窓から、柔らかい光が差し込んでいました。
見渡す限りの雄大な水平線。電車の窓を額縁のようにして、夜明けの太平洋が広がっていました。
時計を見ると、午前5時40分ごろ。「和深」というなじみのない駅名標が車窓に現れ、過ぎ去っていきます。
ただただ太平洋と、「ガタンゴトン」という列車の音。その時間が続きます。
ふと、車内が明るくなりました。
「皆様、おはようございます。7月4日、日曜日。本日の和歌山県南部のお天気は、曇りの予報です。列車は先ほど、紀伊有田駅を定刻で発車いたしました。あと3分ほどで串本に着きます」
この朝6時の車内放送を合図のようにして、車内の各所から人の動く気配が一斉に伝わってきます。
黒潮の恩恵を受ける本州最南端の街、和歌山県串本町。列車はその駅へ6時04分、時刻通り到着しました。
117系は鉄オタには評判いいんだろうけど、一般の人からしたらうるさくて仕方ないと思うが。
昼行ならともかく、夜行というか寝台と考えるとなおさら。
かつての新宮夜行を思い出しました。時間も車両も違いますが。