海上自衛隊との共同訓練も ドイツ海軍フリゲート「バイエルン」東アジアへ向け出航

北朝鮮に対する瀬取り監視の役割も負っています。

インド洋から南シナ海通って日本周辺へ

 ドイツ海軍のフリゲート艦「バイエルン」が2021年8月2日(月)、インド太平洋へ向けて北海に面した港町ウィルヘルムスハーフェンを出港しました。

「バイエルン」は、ブランデンブルク級フリゲートの3番艦として1996(平成8)年6月に就役した艦で、満載排水量は4500トン、全長は138.85m、乗員数は230名。ガスタービンエンジンとディーゼルエンジンの両方を搭載し、最大速力は約30ノット(55.6km/h)を発揮します。

 76mm単装速射砲を1基、27mm機関砲を2基、「ハープーン」対艦ミサイルや各種対空ミサイル、連装単魚雷発射管などを備えるほか、艦載ヘリコプターの運用能力も有しています。

Large 210803 f217 01

拡大画像

ドイツ海軍のフリゲート「バイエルン」。艦名はバイエルン州に由来(画像:ドイツ海軍)。

 ドイツ外務省によると、航海は約6か月間の予定で、海上監視活動がおもな任務とのこと。国際ルールに則った海洋秩序の維持に従事するとしており、北朝鮮に対する制裁監視を行うほか、多国間協力にも参加するとしています。

 航路は地中海からスエズ運河を抜け、インド洋を経由して南シナ海に向かうルートで、南シナ海ではUNCLOS(国連海洋法条約)で記されている国際海域における航行の自由を、法的な枠組みとして掲げるそうです。

 なお、インド太平洋地域における戦略的パートナーシップを通じて、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国、日本、そしてオーストラリアとの安全保障政策に関する協議も行うそうで、インド太平洋における安全保障の強化に取り組むと説明しています。

 ドイツ海軍によると、航海の途中でオーストラリアやシンガポール、日本などと共同訓練を行うとしており、さらに友好国へ海軍外交の一環で寄港も予定しているそうです。

【了】

【しばしの別れ】岸壁に向け手を振る「バイエルン」乗員ほか

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。