パンタを異様に縦長にして走る電車 もはや「ひし形」とは呼べぬ…なぜ?
電車が電気を取り入れるため、装備しているパンタグラフ。「ひし形」とも表現されるそれを、異様に縦長にして走っている電車の様子が、JR四国グループのTwitterで投稿されました。異様さの理由には地域の事情があるそうです。
いわゆる「ひし形」のパンタグラフですが…
線路上空の架線(トロリ線)に、パンタグラフを接触させて電気をもらい、モーターを回転させて走る電車(違う方式もありますが)。
JR四国 予讃線の電車が、そのパンタグラフを異様なほど縦長にして踏切を通過する様子を2021年8月31日(火)、JR四国ワープ新居浜営業所(愛媛県新居浜市)の公式ツイッターアカウントが動画で掲載。話題になっています。
動画の電車(JR四国7000系、7200系)が使っている、いわば旧来型のパンタグラフは、その形状が「ひし形」と表現されることもありますが、投稿された動画では縦にかなりのびており、これを「ひし形」と表現する人はいないでしょう。
なぜ、異様なほど縦長になっているのでしょうか。
理由は、一般的な場合よりだいぶ高い位置に、架線が張られているからです。
架線とその下を走る電車までの間隔は、常に同じではありません。広がったり、縮まったりします。そうしたなか電車が安定して電気を得られるよう、パンタグラフは柔軟に伸び縮みし、架線に追従するしくみになっています。
そのため架線が高い位置にあると、そこへ追従しようとパンタグラフも縦長になるわけで、その動画では、異様なほど架線が高い位置にあることから、異様なほどパンタグラフが縦長なのです。
縦長でも横長でもひし形はひし形ですから「(縦長だから)ひし形とは呼べぬ」という文言は理屈がおかしいでしょう。
インパクトのある見た目を強調したいのは分かりますし、短い編成から縦長のパンタがひょろりと持ち上がるさまは確かにとても面白いとは思いますが……。
※そもそも摺り板や台座に二点で接しているのでひし形ではなく六角形だろう、という話もありますがややこしくなるので割愛
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ジャカルタ近郊の踏切に(もうないかもしれないが)二階建てバスが通る可能性があるから、パンの上昇限度は高めにとられていると都営6000導入の頃の物の本に書いてあったな…