都内の電動キックボード違反状況を公表 警視庁の懸念 新モビリティのマナーに厳しい目

摘発のほとんどは通行区分違反、個人所有では無免許、整備不良も

 電動キックボードなどの交通ルールをテーマとした警察庁の有識者検討会は、販売やシェアリング事業者に対して「利用者への交通安全教育を行うことを求めるべき」との報告書をまとめています。報告書の内容は今年の道路交通法改正案に反映される見込みですが、警視庁は関係者を集めた連絡協議会にて先取した形で、交通安全教育の大切さを周知しています。

 人身事故ではない電動キックボードの交通違反取扱い件数についても、警視庁交通部は公表しました。2021年中は207件。そのうち55件はシェアリング車両の利用者、152件は個人所有の利用者でした。違反の内容のほとんどは、歩道を通行するなどの通行区分違反でした。

 また、個人所有の車両では通行区分違反に加えて、無免許、無届出で必要な保安部品を取り付けてないなどの整備不良が目立ちました。

 現在の道路交通法では、電動キックボードは原付バイクと同じ原動機付自転車です。また、道交法特例でシェアリング事業者が提供する車両は小型特殊です。車両区分は違いますが、ともに歩道走行は違反です。

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シェアリング車両は道路交通法の特例が適応されているので、ヘルメットを装着していなくても違反ではない(中島みなみ撮影)。

 交通部では同庁に寄せられる交通の意見も重視しています。電動キックボードでは次のような意見が寄せられていると指摘しました。

・交通法規無視、マナーの悪さが問題。
・歩行者を押しのけて歩道通行など、法律もマナーも守っていない。
・歩行者に当たっても停止せず逃げる。
・信号を守らない。
・指導取締りを強化してほしい。

 道路交通では、利用者が少ない乗り物や新しい乗り物に厳しい目が向けられる傾向があります。交通社会に受け入れられるための努力が、利用者や事業者に求められています。

【了】

【やっぱりな結果】年齢別の電動キックボード違反状況(都内)ほか 画像で見る

Writer: 中島みなみ(記者)

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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コメント

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1件のコメント

  1. 何かが多発してヘルメット着用義務化ということになれば、ひところの原付のように台数を減らすでしょう。