異例! エイみたいな「民間機」開発中 しかも旅客機じゃない! 珍設計貨物機の利点とは
アメリカで、軍用機さながらの「ブレンデッド・ウイングボディ」を持つ民間貨物機の開発が進められています。なぜこの形が民間機で、それも「貨物機」で開発されているのでしょうか。
エイデザインで貨物容積UP?
米・カリフォルニア州のスタートアップ企業「Natilus」が、異色の設計を施した民間航空会社向けの貨物専用機の発案・開発を進めています。特徴は、民間貨物機にも関わらず、魚の「エイ」のような、翼と胴体が一体となった形状「ブレンデッド・ウイングボディ」のデザインを採用していること。Natilus社によると、実は、この形状には明確な開発意図があるといいます。
「ブレンデッド・ウイングボディ」は軍用機では見られるレイアウトではあるものの、旅客機ではまず皆無。そして旅客機の形状をベースに、各種設計変更などを加えたモデルが一般的な民間貨物機の分野でこの形状が採用されるのは、なおさら異例の取り組みといえるでしょう。
Natilus社は「ブレンデッド・ウイングボディ」の胴体レイアウトを採用することで、従来機より60%多い容積の航空貨物を積み込めるとしています。
機内の貨物室(カーゴ・ベイ)は「ダイヤモンド」型となっており、貨物をあえて水平方向に45度ズラして配置するスタイルをとります。このことで無駄なスペースを省くことができ、キャパシティの向上が期待できるとしています。また貨物室が四角い分、従来の円筒状の胴体を採用する民間貨物機とくらべて、デッドスペースが減り、容積アップの一助となるとのことです。
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