「電気バス」日本で広まらないワケ メリットあるも「新しいものに慎重」ゆえ?

そもそもどんなメリットが?

 電気バスのメリットは、単に環境性能や走行性能だけではありません。花田副社長によると、エネルギーコストについてもディーゼル車と比べ30~40%の削減になるといいます。

 さらに、部品点数は3分の1になるため整備が大幅に効率化されるそう。別の電気バスを導入した事業者からは、オイル類が不要になるため整備士がオイルまみれになることなく、雇用のうえでもメリットがあるという話も聞かれました。

 花田副社長によると、事業者のカーボンニュートラルへの意識の高まりもあるといいますが、やはり、充電器などの導入も含めた「イニシャルコストが足を引っ張る」とのこと。その解決に向け、事業者ごとに向き合って話し合いをしたいということでした。

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上野恩賜公園のシャトルバスとして導入されているBYD「J6」(画像:ビーワイディージャパン)。

 ビーワイディージャパンは日本へ参入するにあたって、サポート体制の構築を特に意識したといいます。日本のサービスクオリティを損なうことなくスピーディに対応するため、研修制度を設け電気バスを整備できる人を増やしてきたほか、部品を注文から48時間以内に全国どこへでも届ける体制を整え、満足を獲得してきたと花田副社長は振り返ります。

 加えて近年、BYDのバスは日本製の部品を多く採用しているそう。これは、海外物流が途絶えるリスクに備え、日本国内で部品を調達できるようにしておく狙いからだそうで、「顧客満足を追及すると、こうなった」(同)といいます。

 ビーワイディージャパンは2030年までに、国内で電気バス4000台という目標を掲げていますが、花田副社長によると、これはもはや、難しいものではなくなっているとのこと。「極東からアジア地域における電動化は、これから本格化する」との見通しだそうです。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. せめて搭載する蓄電池は日本製を採用してくれ、と願いたい

  2. 単純に維持管理コストが高いからでしょう。車両重量の半分が電池の重さになるのは一般的な使い方としてはとても非効率です。