名古屋駅の巨大「メタルスライム」そして伝説へ? リニア工事で撤去 大変貌の駅周辺どうなる
メタルスライム撤去後の名駅エリア、求められる“経験値アップ”
モニュメントの南側、名鉄・近鉄名古屋駅の周囲に「名鉄百貨店」「名鉄バスセンター」などが集積するエリアでも、6棟のビルを、地上30階建の高層ビル1棟にまとめる計画が立てられており、それにあわせ、上下1線ずつの名鉄名古屋駅を4線化する計画も検討されています。
しかしコロナ禍による鉄道事業の収益悪化もあり、2022年に予定されていた着工は延期され、2024年までをめどとして、再度方向性を探ることに。これに伴って工事中の閉鎖が予定されていた各施設は、少なくとも2024年頃まで営業を続ける方針が打ち出されています。
2022年時点で、リニア新幹線の開業予定は2027年度とされているものの、現状では名古屋駅周辺の工区以外にも難題が山積し、開業の遅れが見込まれています。しかしその間にも、名駅エリアは名古屋市の資料でも提唱された「スーパーターミナル・ナゴヤ」へと、徐々に変貌を遂げているのです。
経験値が一挙にアップするメタルスライムの討伐と違って、街づくりに近道はありません。モニュメント「飛翔」が広場に変貌した後も、東海地方随一のターミナル駅としてさらなる変化・改善の積み重ねが必要ではないでしょうか。
【了】
Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)
香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。
乗り物、関係ねえ