台風の大雨だけじゃなかった 東京メトロ東西線8時間運休のナゼ 飯田橋駅で“東西線だけ”冠水

現場付近では地下鉄設備の拡張工事が進行中

 その原因の一端は、地上で見ることができました。運行を停止する原因となった東西線 飯田橋~九段下間の地上には、災害時の一次緊急輸送道路にも指定されている都道(新目白通り)が走っています。路面は覆工板で覆われ、夜間工事が行われています。

 中央分離帯に標示には「地下鉄トンネル改良工事を行っています」という文字。この日、駅などでの利用者への輸送障害のお知らせでは、こうありました。

「『東西線飯田橋・九段下間折返し設備設置工事』掘削箇所において、工事に支障する下水道の迂回工事箇所から、大雨の影響により雨水が漏水し、トンネル内に大量流入した(以下略)」

 折返し設備とは、本線上の運行に関係なく、進行方向の変更や車両の退避を行うことができる設備のことです。飯田橋~九段下間にはもともと折返し設備があるのですが、その機能をさらに強化するための工事を行っていました。

 東京メトロ広報担当者は、この大量流入について、こう説明します。

「このトンネル工事中に、下水道を(工事に影響しないように)迂回させる必要があり、東京メトロの施工で迂回工事を終えていました。この下水道の接続部分から漏水し、線路内に想定を超える雨水の流入があったと考えられます」

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9月18日は高田馬場~日本橋間で運休となった(画像:東京メトロ)。

 下水道は地下鉄線と地上の間に位置し、東京都下水道局と工法を協議しました。が、今回の台風のような雨が重なったことで、漏水した工事現場を経て本線内の線路が冠水したと考えられます。

 東京都下水道局は「連休中で担当者が不在のため説明できない」と、回答しました。

 台風の備えは場所を選ばず必要なのかもしれません。この工事は、2026年3月末日まで続きます。

【了】

【写真】線路が冠水した東西線飯田橋駅

Writer: 中島みなみ(記者)

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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