まだ現役!? 初飛行から半世紀超のソ連「Tu-154」なぜヒット? ロシアの空港にピッタリだったワケ

Tu-154、なぜ大ヒットに?

 Tu-154は、着陸装置の大型化やタイヤの緩衝装置の構造を工夫したことで、舗装していない滑走路へも着陸が可能であったほか、高出力エンジンの搭載で高地にも対応、そしてほぼすべての気候帯で運用ができました。また、エンジンを後部に配置したことで、主翼下にエンジンを備えたモデルよりも胴体高さを抑えられ、特殊な設備を必要とせず乗り降りができたのもポイントです。

 これは国土が広く、気候の厳しいエリアが多いソ連で、就航ネットワークの拡充に直結しました。

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ウラジオストク空港。ここには「Tu-154」が静態保存されている(乗りものニュース編集部撮影)。

 その後Tu-154は騒音の少ないエンジンを搭載した派生型など、時代に応じたアップデートが続けられながら、ロングセラー旅客機となりました。生産終了の発表は1997年のことでしたが、シリーズ最終機の生産はロシア国防省むけの機体で2013年のこと。40年以上も生産が続けられた機体となります。

 Tu-154は現在、旅客機としての運用はほぼ終了していますが、別の役割をもって運用を継続していると見られます。航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると2022年9月になっても、ロシア国内をTu-154国有機がフライトした形跡が確認できます。

【了】

【写真】ソ連機らしかぬルックス!? 「Tu-154」をいろんな角度から

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1件のコメント

  1. Мяу 🐱