「阪急マルーン」が生まれる瞬間を見た! 100年の秘密が詰まった「正雀工場」大公開

阪急電車といえば、マルーン色の車体にふかふかのシートーーそれらが“生まれる瞬間”を正雀工場で実見。100年の阪急クオリティは、並々ならぬ努力で支えられていました。

シートにも伝統 張り替えは体力勝負

 ゴールデンオリーブ色の座席もまた、阪急電車の特徴のひとつ。バネやウレタンクッションなどを使った弾力ある座席にアンゴラのモケットをかぶせたシートは、座り心地と触り心地の良さで知られています。

 座席の張り替えはすべて手作業で、座席よりやや小さめに縫製した生地を、体全体を使ってセットしていきます。その後、座席をひっくり返し、生地の端をピンで留めていきます。

 ピンをリズミカルに留めていく様子は簡単そうに見えますが、実際にやってみるとかなりの力作業。モケットは手の水分を吸うため、手を水で濡らしながら作業します。ロングシート1本分の張り替えには、慣れた人で約30分間かかるそうです。

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正雀工場に保存されている100形電車のシートも、今と変わらない「ゴールデンオリーブ色」。

 正雀車庫では、箕面有馬電気軌道時代に活躍した1形をはじめ古い保存車両も公開されました。1形の車両はすでにマルーンカラーの塗装が採用されており、阪急電車のルーツであることが一目瞭然です。

 動態保存されている100形の内装は、ゴールデンオリーブのシート、木目調の内装、鋲を極力見せない工夫など、今の阪急電車にもつながるデザイン。現役当時は国鉄特急「燕」より早いとも呼ばれた車両ですが、引退後はドラマや映画のロケに使われたり、イベントで構内を走行したりしています。

 正雀工場におけるメンテナンスの様子や保存車両については、阪急電車の公式サイトや公式YouTubeなどでも紹介されています。

【了】

【写真】超レア「白い阪急電車」の姿

Writer:

大人になってから急に鉄道が好きになったフリーライター。地元・京都中心に、時間ができればあちこち乗り&撮りに行きます。駅で行き交う列車や人を眺めているだけで元気が出てくる。ローカル路線、海が見える路線・駅、駅カフェが好き。

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