ここができれば「池袋-さいたま直結」 地下鉄沿い“未完の大幹線”で計画変更 駅前の横断歩道「やっぱり付けます」
地下鉄有楽町線に沿う「地上道路の未開通部」の建設が進んでいます。ここが開通すれば、池袋からさいたま、上尾まで1本でつながるという幹線道路、どこまで進捗したのでしょうか。
有楽町線「小竹向原-氷川台」の未開通道路
東京都第四建設事務所が主に練馬区で整備を進めている都市計画道路「放射35・36号線(小茂根・早宮)」の工事が進んでいます。2025年8月には、地元向けの広報物で進捗状況を紹介していますが、ここで「設計を変更」する箇所も明らかになりました。

この事業は、池袋駅西口から真っすぐ西へ延びる東京メトロ有楽町線の地上道路「要町通り」を、環七通りから氷川台駅まで延伸させ、そこから平和台駅付近までの現道を拡幅するものです。氷川台-平和台間に位置する練馬区立開進第一小付近を境に、東側が放射36号、西側が同35号となります。
なお、放射36号の環七通り-氷川台駅間は地上道路の建設を後回しにして地下鉄が開通し、それから42年が経過しています。この未開通部ができれば、池袋駅から国道17号「新大宮バイパス」に直結し、さいたま市、ひいては圏央道の桶川北本IC(桶川市)まで1本の道でつながります。
未開通部は2025年夏時点で用地がほぼ確保されており、環七通りから氷川台駅まで、住宅街のなかに幅40mにおよぶ道路用地が広がっています。道路本体の工事はまだ始まっていませんが、氷川台駅手前の石神井川に架かる橋は先行していて、橋桁の中央分離帯までできています。
2024年11月には、道路整備計画がまとまったとして、東京都は「放射第35・36号線だより」で地元向けに詳細な道路設備の計画を紹介しました。しかし、これがSNSなどでも、ちょっとした物議をかもしました。
たとえば、氷川台駅前のマクドナルド前にある信号付き横断歩道を廃止するとした計画に、地元住民が駅まで大きく迂回を強いられることから、練馬区議などが猛反発。今回、改めて「放射第35・36号線だより」にて、「当該横断歩道の利用実態をより正確に把握するため、歩行者・自転車の交通量調査を実施したところ、横断歩道を利用して地域を往来している方が多いことが確認された」として、この横断歩道を存続させるとしています。
このほか、左折専用レーンを直進・左折レーンに変更し、車線数を減らすことで歩行者の横断距離を縮小した箇所など、昨年11月の計画から地元要望を踏まえて一部の計画を改めています。
開通時期については、事業認可期間である2031年3月までの完成を目指すとしていますが、「環七~石神井川区間を暫定交通開放してほしい。歩道だけでも早期に整備して開放してほしい」という要望も上がっていると紹介されています。
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