実は経年機の方がより安全? JAL「エンジン整備センター」は天井までスゴイ! 発揮される超絶技巧とは

実は「飛べば飛ぶほど安全?」 JAL機のエンジン整備事情

 JALの担当者は、旅客機のエンジン整備の特徴を次のように話します。

「GE90-115Bエンジンは、4000~4500回サイクル(離陸回数)、年数でいうと、おおよそ8年に一回のペースで定期的にオーバーホールし、パーツを交換していきます。ジェット・エンジンに最後まで残るのは、横についているネームプレートくらいです。なので、製造から50年たった飛行機は不安と思われる方も多いのですが、実はジェット・エンジンだけはどんどん安全になっていくんです。ただ、そのぶん、エンジンの維持費はかなりしますね」

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JALのボーイング777-300ER(2022年11月26日、乗りものニュース編集部撮影)。

 エンジン整備センターの花井直人センター長によると、「航空会社のなかでもエンジン整備をやっている会社は実はあまり多くなく、どちらかというと少数派だ」とのこと。

「お客様が安心して乗っていただくということに向け、自分達で確認していくんだということで、私たちはエンジン整備を長年やり続けています。また、エンジンメーカーの人にユーザーの目線で発信もでき、設計に結びつけることもできます。お客様の信頼にもつながりますし、今後も気持ちを込めて整備していきます。新型コロナウイルスの中で、ここで見学を行うのは久々ですが、ちょっとでも、興味をもっていただければ嬉しいなと思います」(花井センター長)

 ちなみに、今回の見学会はJALらが行った「飛行機ワークショップ 2022 ~Power for the Future!!~」の一環で実施されたもの。ワークショップは中高生を対象とした2日間の講座となっており、中学生・高校生が航空の分野に興味を持ち、これからの航空技術の発展に貢献する人材になってもらうべく企画したものといいます。

【了】

【写真】天井までスゴイ所だ… JALの「エンジン整備センター」をササッと見る

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