ついに姿現した巨大LNGフェリー「さんふらわあ」 別府の新ターミナルも現代的だった!
新ターミナルの“今っぽい”施設とは 今後は宇和島航路も統合
新ターミナルの内部はコンパクトながら、チケットカウンターも含めて明るく開放的な雰囲気になっています。ユニバーサルデザインを意識し、バリアフリートイレやベビーケアルームなどを設けたほか、「祈祷室」「カームダウン・クールダウンルーム」など多様な宗教・文化に対応した施設も特徴です。屋外にはペットと一緒に乗船する客のため「ペットお散歩広場」も設けました。
エレベーターでターミナル2階に上がると、すぐにボーディングブリッジから乗船口に入ることができます。重いトランクやカートを持っていても、これまでのように船内の階段を上る必要はありません。
大分県は「別府港再編計画」として、フェリーさんふらわあ(大阪~別府)と宇和島運輸(八幡浜~別府)の2か所に分かれているフェリーターミナルを1か所に集約する構想を打ち出しています。このため既存のターミナルは「さんふらわあ こばると」の引退をもって、関西汽船時代から続く大阪との玄関口としての役目を終えます。
なお、新ターミナルに関しても、大阪航路と宇和島航路の待合室を集約したターミナルの完成後は、そちらへ移転する予定となっています。
別府観光港の受け入れ設備も完成し、期待の新船である「さんふらわあ くれない」の運航に向けた準備は整いつつあります。同船は習熟航海を行った後、いよいよ2023年1月13日にデビューします。
【了】
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。
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