「出動可能な救急車ゼロ」千葉消防ピンチ 一体なぜ? 呼んでも到着遅れる可能性 大忙しの根本原因
現場の頑張りだけでは限界あり
どうしても冬場は心筋梗塞や脳卒中、肺炎などといった病気が多くなりやすいのだそう。加えて、足や腰の骨折といったケガも冬場のほうが多く、これらは救急対応可能な医療機関も限られるそうです。
しかも、高齢者などがこれらの病気やケガになると入院が長期化しやすいことから、病床の占有率が高まり、結果として受け入れ病院が少なくなる、受け入れ病院が決まらなくなる、救急車に乗ったままの患者が増える――ゆえに救急車の回転率が悪くなるとのこと。
こうした悪循環から、冬場はどうしても救急車の出動率が高止まりする傾向があったなかで、新型コロナの感染拡大が続いていたことから、このたび「出動可能な救急隊がゼロ」に至ってしまったというハナシでした。
千葉市消防局は昨今、1日あたりの救急出動件数が200件を超える日が続いているといいます。職員いわく、特に土日祝日は受け入れ医療機関が決まりにくくなることが多いそう。以前であれば、119番通報を受理してから平均8分ほどで救急隊は通報先へ到着していたのが、いまでは10分超へと延びているのだとか。その影響で千葉市内でも、119番受理から救急隊の現場到着まで最長44分かかったケースもあったそうです。
救急隊(救急車)がひっ迫する状況は、今後も続くと予想されるそうです。千葉市消防局は「救急車の適正利用にご協力をお願いします。ただ、だからといって本当に大変な時は躊躇せず119番を使ってください」と述べていました。
【了】
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