月へ行くなら「月保険」必要? 日本の保険会社が世界初開発 どんなとき支払われる?
月旅行もまもなく実現すると言われるなか、日本の保険会社が世界初となる「月保険」を開発しました。どのような保険で、どのようなときに保険金が支払われるのでしょうか。
一体どんな保険? 「月保険」
生命保険、自動車保険、火災保険など、保険には色々な種類がありますが、「月保険」なる保険があることをご存知でしょうか。今回は2022年10月7日に世界初の「月保険」を発表した三井住友海上火災保険(三井住友海上)の担当者に聞きました。
月保険は、ロケットの打ち上げからランダー(月着陸船)が月面に着陸するまでに発生する損害をシームレスに補償する保険だといいます。ランダーからのデータが受信できない場合や、データに異常な数値が見られる場合など、予定していた月面航行や着陸が達成できない場合などに保険金が払われるとのこと。というのも、宇宙や月面では損害箇所を目視で確認できないことから、地上でランダーなどからのデータを受信し、状態を確認しながら判断することになるといいます。
三井住友海上へ月保険を作った理由を聞くと、以下のような返答がきました。
「当社がコーポレートパートナーとなっている株式会社ispaceの民間月面探査プログラム『HAKUTO-R』ミッション1の挑戦を支えるためです。当社グループは、1975年に日本で初めて宇宙保険を幹事会社として組成していますが、過去だけでなく、将来においても宇宙を目指す企業を支援していくことを考え、民間企業として世界で初めての月面着陸を目指すispaceと共同で月保険を組成しました」
将来的には月面での探索中に発生した損害についても補償していく予定とのこと。三井住友海上は、こうした月面開発に乗り出す事業者へ月保険を提供し、月面市場のビジネス創出を後押しするといいます。
【了】
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