そこは桃源郷だった!? 開業秒読み「新綱島駅」に潜入 「相鉄・東急直通線」唯一の単独新駅はどんな姿?

気になる「新設駅」新綱島駅の様子は?

 相鉄・東急直通線で唯一の「新駅」となる新綱島駅は、東横線・綱島駅のすぐ東側に位置する地下駅で、互いに徒歩4分で行き来できる距離です。駅の構造は島式ホーム1面2線。駅部の延長は約240メートル、深さは約35メートル(地下4階)となっています。

 一般的な地下路線は、トンネル部はシールド工法で造られ、駅部は地上から掘削して躯体を建設する形になりますが、新綱島駅は少々異なります。日吉方面の34・5メートルだけ非開削工法で築造されており、ホームからも途中で地下構造の「継ぎ目」が確認できるのです。これは周辺環境の制約によるものです。また、最初に掘った際に土留めした仮設の壁がそのまま駅の本体構造物として使われているのも、狭隘な現場ならではの工夫と言えるでしょう。

 駅名標はもちろん東急のデザインで、紫色のラインカラーが新鮮です。都心方面の行先案内看板には「日吉・渋谷・池袋・川越市・目黒・赤羽岩淵・西高島平・浦和美園」という、まさに「そうそうたる顔ぶれ」。広大な鉄道ネットワークの誕生を実感します。列車案内表示は、東急ではまだ珍しいLCDディスプレイを採用。また、路線案内では「東横線」「目黒線」とともに「東急新横浜線」という標記が使用されているのが印象的でした(「東急」を含めて路線名称)。

 またホームだけでなくコンコースの至るところに、先に公開されていた新横浜駅と同様、地域の特徴や歴史を感じることができるデザインが散りばめられています。
 
 特に印象に残るのが、地下1階の改札口付近に設置された巨大な発光するガラスパネル。綱島は、明治時代から戦前にかけて川の氾濫を利用した桃栽培の町として知られたことから、ガラスパネルには桃の木が描かれ、「桃色」「青」「オレンジ」「白」の4色で発光します。時間ごとに発光する色を切り替えることもできるそうです。
 
 ホームの壁や柱には、青や水色が採用されており、綱島が鶴見川の近くで発展してきた歴史にちなんでいます。ホームには既に、東武東上線の小川町、埼玉高速鉄道線の浦和美園、都営三田線の西高島平まで記載された壮大な路線図が掲示されていました。東急新横浜線の開業後は、新綱島駅が所属する東急新横浜線も巨大な直通ネットワークの一部を構成します。

【了】

【ついに公開!「新綱島駅」内部の様子を見る】

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。