動いたか?「特殊作戦群」 スーダン邦人救出はいかにして行われたか 民間人になりすます専門集団も

戦闘が激化するスーダンの邦人を保護するために派遣された自衛隊ですが、現地で活動するのは航空自衛隊の輸送機だけではありません。陸上自衛隊の地上部隊、さらには普段表には出てこない特殊部隊も派遣されたようです。

「戦うわけではない」特殊部隊を派遣する理由

 特殊作戦群は、陸上自衛隊唯一の本格的な特殊部隊といわれる部隊です。その詳細はシークレットですが、彼らの一部も警備任務のためアフガニスタンに派遣されていたと言われています。

 一方、現地情報隊は、その名の通り現地の情報を収集するための専門部隊です。民間人になりすまし、部隊が派遣される国や都市の様子を観察し、記録・報告することが主な任務と言われていますが、こちらも詳細については明らかにされていません。

 ではなぜ、こうした部隊が派遣されたといわれているのでしょうか。

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邦人警護のプロフェッショナル集団である中央即応連隊(武若雅哉撮影)。

 目まぐるしく変化する国際情勢の中において、周辺国や関係国からの情報は日本の安全保障に重要な役割を果たします。平素から友好関係を築いている国であれば、多くの情報を提供してもらえる算段が付きますが、そうでない国の場合は、自分たちで情報を収集する努力が求められます。そのために現地へ投入されるのが、前出したような専門部隊です。

 たとえば、現地の気象状況や、周辺の建物なども重要な情報となります。これらは外部から得られるデータと組み合わせることによって、情報の精度(確度)を上げることになり、今後の部隊運用に反映させることができるため、できれば入手したい情報であったりもします。

 なお、仮に自衛隊の部隊が攻撃を受けた際には、自衛隊法第84条の3(在外邦人の保護措置)や第84条の4(在外邦人の輸送)によって定義されているように、正当防衛時には武器の使用が認められています。

 そのため、もし隊員や隊員の管理下で行動する避難者に危害が加わり、発砲する以外にこの危機を避けることができないと判断されれば、武器の使用の可能性もあったでしょう。とはいえ、これには憲法で禁ずる「海外での武力行使」にあたらないよう、配慮する必要もあったと考えられます。

 もし万一、自衛官による正当防衛射撃が行われれば、これは戦後初の海外における実弾射撃の例となりましたが、そのような事態が起きず、何事もなくミッションが終わったことに、筆者は安堵しています。

【了】

※一部、最新情勢に修正しました(4月25日9時30分)。

【見たことある?】特殊作戦群の隊員&訓練を行う中央即応連隊の隊員ほか(写真)

Writer:

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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