“怪しいフランス軍艦” 横須賀に突如寄港 戦闘機「ラファール」飛来の裏で動いていた抜け目のなさ
フランス陸海空軍すべて来日済み、あと来てないのは?
冒頭に記したように、日本海では7月20日から23日にかけて中国とロシアが海上合同軍事演習「北部・連合2023」を行っていました。中ロ両軍は合わせて艦艇10隻以上と航空機30機以上を派遣。28日には宗谷海峡を通過し、太平洋で合同パトロールを実施しました。「デュピュイ・ド・ローム」は広域での情報収集に対応できるため、こうして中ロ両艦隊の動向を探っていたとみられます。
フランスは太平洋地域への関与を強めており、2021年5月にはフランス陸軍の歩兵部隊が来日、日米豪と日本国内で初めて訓練を行っています。その後、記憶に新しいところでは、今年(2023年)5月にフリゲート「ロレーヌ」が東京港に寄港しているほか、7月には空軍の戦闘機「ラファール」と輸送機A400Mが、航空自衛隊の新田原基地(宮崎県新富町)などに飛来しました。
こうなると、フランス軍の主要装備で来日していないのは「ルクレール」戦車か、原子力空母「シャルル・ド・ゴール」ぐらいといえるでしょう。ひょっとしたら、近い将来、本当に自衛隊の中央観閲式などでフランス陸軍の戦闘車両が参加してしまうかもしれません。
【了】
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。
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