2024年度に「深夜割引」見直しへ 国が来年度予算に明記 "割引待ち行列"対策に「フライングで入っても割引適用」
「割引適用の対象変更」「割引時間帯の拡大」の2つの柱で進められます。
来年度予算の概算要求でついに明記
国土交通省は2024年度予算の概算要求の内容を発表。その中で道路局の取り組みとして、高速道路のいわゆる「深夜割引」の制度について、2024年度中に見直しをおこなうとしています。
見直し内容は「割引時間帯の走行分のみを割引の対象とし、あわせて割引時間帯を拡大」するというものです。これまでは、割引時間帯(0時~4時)に料金所を通過して走っていれば、それを越えた全移動が割引となるものでしたが、変更後はあくまで割引時間帯に走っていた分だけが割引となります。その代わり、割引時間帯が夜22時~5時に拡大されます。およそ50kmごとにアンテナが立てられ、いつどこでクルマが通過したのか記録され、深夜割引の対象かどうかが判定されます。
この背景として、現在は「料金所を0時に通過する」ことが条件となっていることから「割引時間帯になってから料金所を抜けようと、高速道路のSAや料金所手前でクルマが待機して滞留する」という現象が慢性化していることが挙げられます。
そもそも深夜割引は、渋滞を緩和して沿道の環境を改善することが目的のひとつでしたが、割引時間待ちでクルマがたむろしていると本末転倒というわけです。そのため「割引時間帯より早く、フライングして高速道路に入っても、きちんと割引時間帯分の割引は考慮してもらえる」というシステムにするのです。
このことは、斉藤鉄夫国土交通相が今年1月の会見で方針を示しました。それをうけてNEXCO各社もその方式を採用していく意思を示しましたが、それがいよいよ実際に予算要求に反映された形です。
【了】
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