「格闘家が引いたのか!?」 あまりに“固すぎるサイドブレーキ”意味ある? 実際どこまで引けばいいのか
サイドのいい感じの引き方、どんなもの?
自動車メーカーの担当者は「レバーを十分に引っ張り上げてください。そうでないと、ブレーキのかかりが甘いことがあります」と話します。メーカーとしては、個人差も考慮して「力いっぱい引け」というのは当然といえば当然ですが、その具体的な目安もあるとのこと。取扱説明書に書かれている「引きしろ」に示された力で、規定のノッチ数まで引き上げた状態だそうです。
この「引きしろ」は、車種ごとに設定されています。
レバーを引き上げると「カチカチ」と鳴りますが、この音の回数を「ノッチ数」といい、「引きしろ」は規定の力でレバーを引き上げた際に何ノッチでレバーがロックされるかという数値で示されています。たとえば電動パーキングブレーキの設定がなかった先代のホンダ「フィット」のサイドブレーキは、モデルにより約20kgの力で7~9ノッチまたは8~10ノッチとされています。
この引きしろの数値はあくまで整備上の目安ですが、メーカー側は、規定のノッチ数に満たない引き方では、しっかりとしたブレーキ力が得られないことがあるとしています。
足踏み式パーキングブレーキの場合も、ペダルを完全に踏み込む必要があるとのこと。このペダルもサイドブレーキレバーと同様、車種ごとに「踏みしろ」が設定されています。
しっかりと固さを感じるまでレバーを引き上げたり、ペダルを踏み込んだりするようにつくられているというパーキングブレーキ。逆にこれがいつもより軽い、あるいは強く引いたり踏み込んだりしているのにかかりが悪い、といった感じを覚えた場合は、異常を疑ったほうがよいと、ある自動車整備工場の代表は話します。
アナログのパーキングブレーキは多くの場合、レバーを引いたりペダルを踏んだりすることで、ワイヤーを引っ張って後輪にブレーキをかけます。「ワイヤーが伸びていたり、ブレーキシューが摺り減っていたりすると、その異常がレバーやペダルの違和感に表れる」(自動車整備工場代表)のだそうです。
【了】
コメント