「無人艇の艦隊」が敵を攻撃?自衛隊の「類を見ない新兵器」 どう使うのか

USV(無人水上艇)なのに潜れる!船隊も組む!

日本独自の新兵器「戦闘支援型USV」とは

 防衛省は、9月8日に公表した2023年度「事前の事業評価」で、「戦闘支援型USV(無人水上艇)」の運用構想を明らかにしました。

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USVの運用能力を持つ「もがみ型」(画像:)。

 この「戦闘支援型USV」は、概算要求の段階でイメージ図が公表されたものの、詳細は明らかになっていませんでした。他に類を見ない異形の外観が注目され、SNSでは「未来感が凄い」や「宇宙船みたい」などといった声があがっていました。防衛省は、この新兵器について、「警戒監視や対艦ミサイル発射といった機能を選択的に搭載でき、有人の艦艇を支援可能なUSV」としています。
 
「戦闘支援型USV」の外観はステルス性が意識され、潜水艦の「そうりゅう」や「たいげい」型でも採用されているX舵が装備される見込みです。「事前の事業評価」では「潜水航行機能でステルス性を確保する」方針であることが明記されました。
 
 防衛省は開発にあたり、「達成すべき目標」として自動運航の関連技術のほか、USVが脅威の接近を探知して潜航したり、潜行後に安全に浮上する技術を確立する必要があると指摘。複数隻を同時に運用する技術も確立を目指すとしています。
 
 防衛省が公表した運用構想図を見ると、船隊を組んだ「戦闘支援型USV」が、敵の潜水艦に魚雷を発射しています。対艦ミサイルや魚雷の装備が見込まれるほか、小型USVより高い搭載能力、長大な航続力を持たせる方針が示されていることから、大型の船体になる可能性があります。
 
 今後は2024年度から2027年度まで研究施策が行われる予定。「事前の事業評価」では、諸外国にも同様のUSVは存在せず、代替手段はないとされており、日本独自の注目装備になりそうです。

【了】

【画像】えっ…!これが自衛隊の「類を見ない新兵器」の運用構想図です

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