ギギギギ…鉄道線路が吊られて天へ!? 貨物輸送のルートにある日本最古の「珍風景」とは
線路が伸びていく先を見ると、その線路がいきなり壁のように天に向かって上がっている――そんな不思議な光景が見られるところがあります。しかもこの線路、いまだに現役で列車が通るといいます。
100年近く現役の鉄道風景
線路が伸びていく先を見ると、線路がいきなり壁のように天に向かって上がっている――そんな不思議な光景が、三重県四日市市で見られます。しかもこの線路、いまだに現役で列車が通るといいます。
この橋の正体は「昇開橋」と呼ばれる、いわゆる跳ね橋です。JR四日市駅から臨港部へ、太平洋セメントの積み出し所までを結ぶ貨物線の途中にあります。途中で運河を渡りますが、その運河には貨物船の行き来もあるため、必要に応じて鉄道橋をワイヤーで引っ張って跳ね上がる構造にしているのです。
このように、船の通行にあわせて動く橋は道路でもいくつかあります。首都高でかつて使われていた「羽田可動橋」や、高知県の手結港、福岡県の門司港などが知られていますが、この四日市の「末広橋梁」は、1931(昭和6)年完成で現存最古のものであり、国の重要文化財です。
この現地を訪問した交通系Youtuberのがみさん。しばらくすると機関車がトコトコとやってきて、セメントを載せたタンク車を引いて橋を渡っていきます。これは内陸部のプラントから、三岐鉄道三岐線を経由して運ばれてきたものです。
やがて橋のほうから、踏切の音が鳴り始めます。すると鋼製の橋げたが、ワイヤーでゆっくりと持ち上げられる光景が目の前に。がみさんも思わず「うおー!すごい!」と興奮の様子でした。
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