“廃止検討”だった路線に「ノンストップ快特」新設 「異色すぎる名物特急」も“走らせます” 富山地鉄「攻めのダイヤ改正」の全貌
経営不振に陥っている富山地方鉄道に、新幹線停車駅と景勝地を結ぶノンストップ特急が“爆誕”します。それだけでなく、特急の利便性向上策を多数盛り込んだ“攻めのダイヤ改正”を行います。
ノンストップ特急「スーパーたてやま」“爆誕”
富山地方鉄道が2026年3月14日に実施するダイヤ改正の目玉として、北陸新幹線が停車する富山駅に隣接した電鉄富山駅と、世界レベルの山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」の玄関口である立山駅(立山町)をノンストップで結ぶ「スーパーたてやま」を設定します。
種別は新設の「快特」となり、途中に停車駅がある特急よりもスピーディーなのを印象づけます。実際の運行はアルペンルートの営業期間に合わせて4月15日から11月30日まで、平日、休日ともに1日1本走らせます。
電鉄富山を5時10分に出発し、立山到着は6時00分、所要時間は約50分となります。この時間帯に前年同期(25年4月15日―11月30日)に走っていた特急は途中で寺田、五百石、岩峅寺(いわくらじ、いずれも立山町)、有峰口(富山市)の4駅に停車し、1時間弱かかっていました。
鉄道線と軌道線(路面電車)を合わせた総延長が108.4kmに達する富山地鉄は、鉄道王国・富山の屋台骨を支えています。総延長が93.2kmの鉄道線(富山港線を含まず)には、電鉄富山―宇奈月温泉(黒部市)の本線(53.3km)、本線の寺田から分岐して立山と結ぶ立山線(24.2km)、本線の稲荷町(富山市)と立山線の岩峅寺をつなぐ不二越・上滝線(15.7km)があります。
富山地鉄は2024年度の決算で本業の損益を示す営業損益が約4億2500万円の赤字となり、6年連続の赤字を記録しました。うち約8億4000万円の営業赤字を計上した鉄道事業が全体の足を引っ張っており、2026年11月末で本線と立山線の一部区間の廃止を検討すると表明しました。しかし、富山県と沿線自治体が支援を表明したため、26年度中は全線を存続させることを決めています。
今回は利便性を高めることで業績改善を目指すダイヤ改正ですが、富山地鉄が誇る「アノ」異色特急の行方はどうなるのでしょうか。筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)が富山地鉄に取材すると、注目点は「スーパーたてやま」にとどまらないことが分かりました。





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