静岡~関越道つなぐ「西関東連絡道路」難所超える「大滝トンネル」貫通秒読み!? 山梨~秩父が大幅ショートカット

7kmのクネクネ山道が2kmの直線ルートになります。

7kmのクネクネ山道が2kmの直線ルートに

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2001年に開通した皆野寄居有料道路(画像:埼玉県道路公社)。

 埼玉県は2023年10月30日(月)、秩父市内で建設が進められている高規格道路「西関東連絡道路」の「大滝トンネル」の掘削状況を発表。先週の時点で、全体の9割が掘削完了したとしています。

 西関東連絡道路は国道140号を高規格化するプロジェクトで、甲府盆地から秩父を経由して、関越道までをむすぶルートが、生活道路と切り離されて高速道路となります。

 すでに完成済みの中部横断道(静岡~山梨)とあわせれば、静岡~高崎~新潟をショートカットする貴重なネットワークが誕生し、わざわざ圏央道・都心方面へ向かう必要が無くなります。

 そのなかで大滝トンネルは、山梨県境から秩父市街までのあいだに延々と続く、荒川上流沿いのクネクネと狭い区間をショートカットする事業です。旧大滝村と三峰口を直線でつなぐことで、現在7kmも迂回している谷筋ルートが、わずか2km少々に短縮され、大幅にスピードアップとなります。

 大滝トンネルの開通めどは2027年度。2022年5月に掘削開始し、いよいよ貫通が目前に迫ってきています。掘進スピードは1週間あたり約35mとなっています。貫通すればあとは掘削面にコンクリートを打設していく作業で、こちらの進捗は現在3割ほど。掘削作業を追いかけています。

 ちなみに西関東連絡道路は、山梨県側は「甲府山梨道路」が開通済みで、将来は新山梨環状道路が直結予定。県境部を「雁坂トンネル」で抜けたあとは、秩父市街周辺を避ける「長尾根バイパス」が事業中で、「皆野秩父バイパス(無料)」、「皆野寄居バイパス(一部有料)」が開通済み。

 雁坂トンネル~秩父市街の残りの山岳区間と、関越道・花園IC周辺のバイパス計画は、まだ「調査中」のままで、概略ルートを決める「計画段階評価」など事業化に向けた具体的な動きは見えていません。

【了】

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