路面電車の運転士足りない!とにかく急募!! 初の運転体験つき採用説明会も “電車ならでは”の急ぐ事情とは?
「年齢高めでもチャンスあり」な理由
同社の募集職種は路面電車の運転士。経験、未経験を問わずで、応募条件は20~60歳と広いです。公募での年齢幅は、実際の採用と食い違っている場合もあるのですが、健康で意欲があり、適正があれば、60歳の採用も可能だと話します。前述の広報担当者が話します。
「多くの乗客の安全を担う責任の重さはあります。ただ、路面電車の運転には後退(バック)がありません。また、自動車は右折時を除き軌道内進入禁止です。自動車運転より運転で注意すべきことが限定されるので負担は軽いと思います」
路面電車の運転には「乙種電気車運転免許」が必要です。実技の運転試験には、国土交通省の試験官が本線上で同乗して採点。適正を見極めます。国家資格なので、乙種の免許所持者は、全国の路面電車の運転が可能です。ただ、試験は9月と3月の年2回のみ。通年で試験が受けられる自動車系の免許と違って、よりタイミングが重要になります。
鉄道事業者は免許を持たない研修生に対して、研修、免許取得、独り立ちまで約1年間をかけて育成しますが、この育成にも岡山電気軌道は力を入れています。
「中には免許取得に苦労する人もいますが、当社の合格率は100%。教育体制には自信を持っています」(前同)
採用説明会は11月19日と11月23日の2日間。現在、参加者を募集中。岡山電気軌道のウェブサイト申込フォームに必要事項を記入し、岡山県中区の同社本社へ。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
コメント