陸自の戦闘ヘリ「全廃」して大丈夫? 3月末にコブラ部隊が激変… 「ドローン万能論」と逆行する世界のリアル
陸自で長年使われてきたAH-1Sを運用する飛行隊の改編が間もなく行われる予定です。一方、ウクライナの戦場では有人ヘリが再評価され、最新鋭機を爆買いする国も。日本の「戦闘ヘリ全廃」方針はこのままで良いのでしょうか。
いよいよ部隊消滅へ… 陸自「対戦車ヘリコプター隊」大改編の全貌
間もなく2025(令和7)年度末を迎えますが、そのタイミングで陸海空自衛隊では、さまざまな部隊の廃止や新編・改編が計画されています。
そのひとつとして、陸上自衛隊では、AH-1S対戦車ヘリコプターの一部の用途廃止等にあわせ、第2対戦車ヘリコプター隊(八戸駐屯地)を廃止して「第110飛行隊(仮称)」、第4対戦車ヘリコプター隊(木更津駐屯地)を廃止して「第111飛行隊(仮称)」をそれぞれ新編する計画です。
なお、公式発表はまだ出ていませんが、第5対戦車ヘリコプター隊(明野駐屯地)も廃止して1個飛行隊を新編する噂があります。
仮に3個対戦車ヘリコプター隊が廃止になると、かつて陸上自衛隊の5個方面隊すべてに配置された対戦車ヘリコプター隊は、第1対戦車ヘリコプター隊(帯広駐屯地)だけになります。
西部方面隊の隷下部隊としてAH-64D戦闘ヘリコプターを運用している第1戦闘ヘリコプター隊(目達原駐屯地)も、かつてはAH-1S装備の第3対戦車ヘリコプター隊(2021年に改編)だったため、似たような性格を持つ部隊といえますが、これを加えても、陸自のヘリ火力が大きく減少するのは間違いないでしょう。
陸上自衛隊の対戦車・戦闘ヘリコプターについては、2022年12月16日に国の安全保障に関する戦略として策定した「戦略三文書」のひとつ、防衛力整備計画において「各方面隊にヘリコプター機能を集約するとともに、対戦車・戦闘ヘリコプター(AH)及び観測ヘリコプター(OH)の機能を多用途/攻撃用無人機(UAV)及び偵察用無人機(UAV)等に移管し、今後、用途廃止を進める。その際、既存ヘリコプターの武装化等により最低限必要な機能を保持する」と明記されています。
2025年度末に計画されている陸上自衛隊の航空体制の改編も、この流れに沿ったものといえます。
ちなみに、数の上で対戦車ヘリコプター隊の主力を務めてきたAH-1Sは、1981年度から1998年度までに合計90機が富士重工業(現SUBARU)でライセンス生産されました。しかし、機体の老朽化による用途廃止が進み、昨年(2025年)3月末時点での保有機数は36機にまで減少しています。そうした影響も受けての部隊改編といえるでしょう。





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