“違法建築じゃないよね” 戦艦「山城」デザインの政府庁舎フィリピンに完成! なぜその外観?
特徴的な艦橋はいずこ?
スリガオ海峡に面した場所ゆえに
フィリピンの政府機関であるフィリピン情報局は2023年11月23日、旧日本海軍の戦艦「山城」をモチーフにした庁舎が、ディナガット・アイランズ州に建設中であることを明らかにしました。
ディナガット・アイランズ州は、フィリピン南部ミンダナオ島の北東沖にあるディナガット島と、その周辺の小島からなる行政区画で、州都はディナガット島西岸の町、サン・ホセです。
なぜ、戦艦「山城」がモチーフかというと、ディナガット島の西側にはスリガオ海峡があり、ここで第2次世界大戦(太平洋戦争)中に日米の軍艦が「スリガオ海峡夜戦」を行い、戦艦「山城」が沈んでいるからだそうです。
史上最後となる戦艦同士の砲撃戦が行われたことを鑑み、その歴史を後世に伝えるという意味合いから「山城」をモチーフにした外観にしたとのこと。
これについて、同州のニロ・デメリー・ジュニア知事は「島にある歴史的なランドマークや地元行事だけに頼っていると、歴史的な意義について私たちは忘れられがちです。日本海軍の『山城』は、我々が受け継ぐべき歴史的遺産を体現しています。この巨大な建造物は、世界ならびに将来世代に、私たちが歴史に深く関わっていることを思い起こさせるものなのです」と述べています。
なお、この新庁舎は州政府の行政拠点としてだけでなく、地域住民の公民館としての役割もあわせ持っているそうで、12月1日オープン予定とのことです。
【了】
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