東急バス、24年3月に運賃値上げへ 同時に「川崎市内運賃」廃止

通学定期券は家計負担に配慮し、据え置きを予定。

全地域「230円」に

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東急バス(大藤碩哉撮影)。

 東急バスは2023年11月30日(木)、路線バスの運賃改定を2024年3月24日(日)に行うべく国土交通省関東運輸局長宛てに、一般乗合旅客自動車運送事業の上限運賃変更認可申請および実施運賃変更届を提出。対象地域は、上限変更が東京都内と横浜市内、実施運賃変更が川崎市内です。

 認可されれば、運賃は全地域で「230円」に(現行は220円〈大人:現金・ICカード同一〉。申請上限額は250円)。通勤定期券(大人)は、3か月なら現行の2万8070円から「2万9330円」になります。通学定期券は家計負担に配慮し、据え置かれる予定です。

 東急バスで運賃改定が行われるのは、消費税率改定に伴うものを除くと1997(平成9)年以来のこと。実質値上げとなることについて東急バスは以下のように説明します。

「アフターコロナ下での新しい生活様式の定着に伴い、通勤・外出需要の回復が見込めない中、各種更新設備投資や脱炭素社会への取組みに加え、運転士を中心とした深刻な人材不足による人件費の増加など、より厳しい経営状況が想定されます。また、2024年4月には『自動車運転者の労働時間等の改善のための基準』改正も控えており、更なる運転士の確保も必要となります。弊社としましては、このように厳しい環境でございますが、今後も継続して安全・快適な輸送サービスを提供するためには、運賃改定が必要と判断しました」

 なお、長期にわたり川崎市内に設定されていた運賃は、東京都内・横浜市内との運賃格差による収益悪化が経営課題でもあったそう。前述の通り、今後は制度上でも各地域同額となります。

 また東急バスは、不足する運転士の確保について、「2024年4月には東急トランセとの企業統合を予定しており、組織一本化による運転士の採用活動の強化や、柔軟な人員配置による事業運営全体の効率化を図って参ります」としています。

【了】

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